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CLIL SAITAMA(旧名称)

Current Practices and Future Perspectives of Content and Language Integrated Learning (CLIL) in Japan

CLILは、次第に注目を集めています。本サイトは、笹島茂がかかわるCLILの実践やつぶやきを集めたものです。参考にしてください。

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2014年9月14日日曜日

JACET サマーセミナー

JACETのサマーセミナーの報告をしましょう。8月18日〜21日まで草津温泉で行いました。参加者は50人程度です。テーマはCLILです。

CLIL and Content-based Language Teaching: New global perspectives of bilingualism and immersion


AILAが終わり、すぐにJACETのサマーセミナーがあったので、ちょっとたいへんでした。メイン講師は、Roy Lyster氏です。彼もAILAから草津のサマーセミナーへの参加でした。忙しい日程でしたが、おかげでたいへんよいセミナーとなったと思っています。

また、英検やオックスフォード出版も展示として参加してもらいました。参加者とテストや教材に関して意見交換ができ、貴重な機会だったと思います。

講義は下記のとおりです。幅広い知識を持ったLyster氏の4つの講義でほぼCLILという教育は理解できたのではないかと思います。

・Roy Lyster (McGill University, Montreal, Canada)

1. Introduction to content and language integrated learning
2. The role of interaction and feedback in CLIL
3. Integrating language and content through counterbalanced instruction
4. The role of teacher collaboration in CLIL
・Makoto Ikeda (Sophia University, Tokyo, Japan)

Experiencing and analyzing a CLIL lesson for university students

・Carol Inugai-Dixon (International Baccalaureate Organization, The Hague, Holland)

Developing academic literacy across the curriculum: a framework

さいごには、次のタイトルで締めくくった。

Discussion: Future directions of CLIL, CBLT, bilingualism, and immersion 
(Chair: S. Sasajima, Discussants: R. Lyster, C. Inugai-Dixon & M. Ikeda)

その他8人ほどがそれぞれCLIL関連のプレゼンテーションを行い、意見交換をしました。CLILは着実に日本でも根付いてきていると実感できた4日間でした。

公式に報告書も出ますので、詳細は控えます。ここでは、私の個人的な感想を書いておきます。

私は、このセミナーの企画から参加しました。4日間はけっこう長く年寄りにはきつくなってきました。しかし、小池先生も熱心に参加されていましたので、そんなことは言っていられません。

CLILのいつまでも続く疑問は「CLILとは何か?」です。このセミナーもそうでした。このセミナーに参加した多くの人がその疑問を持って参加したのではないかと思います。しかし、おそらく明確な答えは見つかっていないのではないかと思います。Lyster氏はカナダの人です。厳密に言うと、彼はCLILの人ではありません。彼はContent-based Langauge Teachingあるいはimmersionという用語でCLIL捉えています。別の意味ではbilingualismでしょう。これらの定義にこだわる人が多くいます。当然と言えば当然ですが、よく考えてみると、CLTの定義を明確に言うことができる人はいないでしょう。それでも、ほとんどの人がこのアプローチを受け入れています。しかし、その実態は多様です。

私は、どこでも「CLILとは何か?」にはこだわらないと言っています。すると、ある人たちはがっかりします。ある人たちは「?」となります。「定義がなければ授業にならない」となります。Lyster氏はこれに答えました。しかし、それは彼の理解であり、一般化はできません。同様に私のCLILの理解は「こだわらない」です。

セミナーでは、そのことも含めて日本のCLILのあり方を、The International Baccalaureate® (IB) も含めて考えたいと思っていました。目的は達成できませんでしたが、参加した多くの方が、CLILの意義やおもしろさに興味を持ち、実践してみようかと考えたのは事実です。

逆に言えば、多くの課題があることも見えてきました。科目内容の学習と外国語(英語)の学習を統合することの意義と具体的な方法です。CLILはおもしろいと考えている人たちはその明確な後ろ盾がきっとほしいのだと考えました。それがないと、日本ではやはりうまくいかないかもしれません。・・・などとちょっとネガティブ思考も生まれました。

いずれにしても、このセミナーのおかげで少しずつCLILの広がりが見えてきて、Lyster氏のカナダから見た考え方もよく分かりました。アメリカの影響の強い日本では、このことは私にとって貴重な機会でした。





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