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CLIL SAITAMA(旧名称)

Current Practices and Future Perspectives of Content and Language Integrated Learning (CLIL) in Japan

CLILは、次第に注目を集めています。本サイトは、笹島茂がかかわるCLILの実践やつぶやきを集めたものです。参考にしてください。

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2015年6月15日月曜日

東洋英和CLIL ReN第2回会合

東洋英和CLIL ReNの集まりの第2回が6月13日にありました。

武藤克彦先生の「イングリッシュキャンプにおける参加児童のCan-Do評価」という話をもとに、いろいろと意見交換しました。参加者は、大学関係者が多かったのですが、小学校や小学校英語教育にも詳しい人が多かったので、活発なやりとりが行われました。

私自身も小学校の英語活動や子供の英語力や英語コミュニケーション能力や国際理解を育成する活動には興味があり、武藤先生の話はとても興味深い内容でした。

ある団体が主催するイングリッシュキャンプで国際理解教育をもとに、学生を中心とするリーダーととともに英語で様々な活動をするという内容です。英語学習を主たる目的とするのではなく、「何かをしながら人と関わりながら学ぶ」という社会文化理論を背景とする視点で、武藤先生は子どもを見ているようです。Can-Do評価を利用しながら、子どもがイングリッシュキャンプで何をどう学ぶのかということを探索することが目的です。

現在の研究は、この段階からさらに進化し、多様な分析を試みているようです。研究成果が楽しみです。このイングリッシュキャンプ自体はCLILではありませんが、話し合いの中で、やはりCLILの話になりました。リーダー(チューター)はすべて学生で、英語を母語とする訳ではありません。英語はそこでは共通語で、それぞれの学生の出身国のことを話題として学びます。多様な内容や文化を子どもは知ります。もちろんその中で英語に触れるわけです。イマージョンということです。

このような活動は、CLILとして見ることが可能です。しかし、CLILは宗教でもある特定の指導法ではないので、この活動をCLILと言うか言わないかはあまり問題ではないと思います。率直な感想として、子どもは面白いと感じたのではないでしょうか?相当に様々なことを考え、学び、コミュニケーションし、文化的体験をしたはずです。これはCLILの「4つのC」にも合致します。その意味で、CLILと呼べば呼べるでしょう。

私は、何がCLILか、何がCLILでないかにはあまり興味がありません。率直に何か「学び」が起きている、あるいは、それが言語学習とかかわっている、ということに興味があります。それをCBI、CBLT、イマーション、バイリンガルなどと呼ばれ、区別されるわけですが、それはまた別の話と考えます。

人の興味は様々で、多様な「学び感」があります。年齢や経験を積み重ねれば積み重ねるほど、人は自分に自信を持ちます。確固としたビリーフを持ちます。教師であれば一つの指導法がかたまってきます。生徒であれば、学習スタイルが決まります。これはその人のアイデンティティーであり、変わる必要もありませんし、そう簡単に変わらないものです。

その意味で、武藤先生の紹介したイングリッシュキャンプはおもしろい題材でした。ある方向性は決まっているのですが、実際に参加した子どもが何を一番学んだかはおそらくわからないでしょう。しかし、たぶん子ども一人ひとりには大きな学びを与えたはずです。これを検証することはきっと意味があることです。その意味で興味があります。

CLIL的には、それぞれの子どもが主体的に何かできることが大切なのかな、と思いました。つまり、言語を英語ということに規制することに対して、主催者がどう考えているかです。英語という言語に限定することにより、不自然になります。内容を自然と単純化します。これは自然ですが、それと併せて、母語を使ってはいけないとするとちょっと意味合いが変わります。あるいは、多言語状況を演出することもそうです。さらには、文化をどう扱うかです。

このような英語イマーションプログラムはあちらこちらで行われ、成果を出しています。きっと子どもにはよいことでしょう。これをCLILと呼ぶか呼ばないかはそれほど大きな問題ではありませんが、教師がそれをどう考えているかは一つ一つの活動に影響を与えるでしょう。私はその点にとても興味を感じます。

武藤先生ありがとうございました。このブログは私の記録としてのメモです。思い違いや文章の不備はご容赦ください。

第3回は、7月18日(土)3時〜5時です。仲谷先生、油木田先生、大和先生が話題提供してくれます。


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