tag:blogger.com,1999:blog-60729998822342546312024-03-20T07:36:10.130+09:00CLIL SAITAMA TOKYO KANAGAWAsasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.comBlogger44125tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-28035367025714085772017-02-06T14:22:00.001+09:002017-02-06T14:22:13.347+09:00日本CIL教育学会(J-CLIL)発足さまざまなことに忙殺され、このブログも機能していないことに、先ほど気づきました。<br />
<br />
投稿も滞り、おそらく閲覧する人も少なくなッタようですので、このブログの役割は終わったと思います。<br />
<br />
2月4日に、日本CIL教育学会(J-CLIL)発足が決まりました。正式には4月15日に発足の会を行う予定です。<br />
<br />
いずれにしても、CLILに関してはかなり前向きになり進んでいます。その分さまざまな課題も出てきています。私個人はCLILを宗教のようには考えていませんので、CLILをするかしないか?という対立軸は設定したくありません。CLILに興味のない人でも良い教育をすることが大切です。CLILに興味があっても良い教育でなければやめたほうが良いと思います。<br />
<br />
大切なのは学習者の「学び」で、教師の考えを押し付けることではありません。<br />
<br />
ということで、このプログでとりとめもなくCLIL関連のことをつらつらと綴ってきましたが、一応ここで正式にストップさせていただきます。<br />
<br />
人の考えはかなり違います。ここ数年CLILの実践を続けてきましたが、言語や言語教育に特化した思考を優先する人と、英語を単に道具として英語を使って学ぶ、あるいは、仕事をしている人とは、かなり思考経路が異なっていることを痛感します。<br />
<br />
言語学、言語教育学など、それなりの専門性があるので当然ですが、その専門性をうまく生かしながら、教育を効果的にする必要があります。その途上にある一つの教育がCLILであり、すべてではありません。<br />
<br />
そこで、このブログを休止するにあたり、日本のCLILの今後の課題をメモしておきます。<br />
<br />
1 統合教育(integrated leanring)の枠組みとカリキュラムのフレームワークの提示<br />
2 言語教育に関する教師の思考の理解と変革<br />
3 CLILの言語政策的な導入のあり方<br />
4 教員養成システムと学習指導要領の改訂(統合教育の導入と言語教育の刷新)<br />
<br />
以上です。今後は、日本CLIL教育学会を中心に発言していきます。<br />
<br />
※とりあえず休止ですので、また再開するかもしれません。<br />
<br />
<br />
<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-45574325280052451772016-09-25T15:28:00.003+09:002016-09-25T15:28:37.107+09:00Toyo Eiwa CLIL ReNなど 「CLILって何ですか?」調査<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
あれやこれやで忙しく、すっかりこのブログを書く時間がなくなりました。</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
7月2日は大成功でした。それをきっかけに</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<a href="http://www.te-clil.jp/">Toyo Eiwa CLI ReN</a>もスタートしました。</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
さて、この夏は、私の周りではCLILに関しては、多くのことがありました。自分でも学ぶことが多く、CLILというものがどのようなものかは、私の中ではある程度納得できる一つの教育として根付いたと考えられるようになりました。</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
それとともに、CLILに対してはずいぶん懐疑的な意見を耳にしているのも事実です。裏を返せばその分だけCLILが浸透してきたとも考えられます。</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
そこで、日本でも定着し、CLILを実践する(あるいは実践しようとする)方も多くなったので、調査をしています。CLILについてみなさんがどう考えているのかを調査する目的です。</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica;">
<div class="">
<div class="">
<a href="https://www.surveymonkey.com/r/sasaclilsurveyjapanese"><span style="font-size: x-large;">CLILアンケート調査</span></a></div>
<div class="" style="font-size: 14px;">
<a class="" href="https://www.surveymonkey.com/r/sasaclilsurveyjapanese">https://www.surveymonkey.com/r/sasaclilsurveyjapanese</a></div>
</div>
<div class="" style="font-size: 14px;">
<br /></div>
</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
簡単な質問です。よろしくお願いします。結果はこのウェブで報告します。</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
調査の趣旨は、「CLILって何ですか?」という根本的な質問に関して、何度も質問されるからです。</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
結論から言うと、これに対する答えは難しいです。例えば、英語教育一つとっても、</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
文法訳読って何ですか?</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
CLTってなんですか?</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
などの誰もが当たり前のように使っている用語も同様です。</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
教育関連の面白さはそう簡単に答えられない人の営みの複雑さにあります。教育を科学することはもちろん重要ですが、「科学する」をここ数十年の英語教育研究の伝統を考え直す必要があると思っています。</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
CLILは発想はシンプルですが、Integrated(統合した)の意味が広く、かなり異なります。どう統合するかは人により状況により違います。これを判断するのは、CLILを教える教師です。ところがCLILを実践する教師の考えは必ずしも同じではありません。</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
ということで、ご協力をよろしくお願いします。</div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div class="" style="font-family: Helvetica; font-size: 14px;">
<br /></div>
<div>
<br /></div>
sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-52828888320716774022016-05-09T17:43:00.000+09:002016-05-09T17:43:06.260+09:00Toyo Eiwa CLIL Seminar on 2nd July, 2016<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgh7QbscvBDv_3ljMBNtHBPvwEMOxEAQe-R7KmoHWo6sRetROd2-L8VE6SAmhhxGiCs4MiIoUj5oblsPdRhBNjpmpjd0TpayiDhLxySgJS8YHxVnMUCCKOUMlQiSLPP8Q5GJIrFRcsTF0k/s1600/CLIL+Seminar1.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em; text-align: left;"><img border="0" height="640" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgh7QbscvBDv_3ljMBNtHBPvwEMOxEAQe-R7KmoHWo6sRetROd2-L8VE6SAmhhxGiCs4MiIoUj5oblsPdRhBNjpmpjd0TpayiDhLxySgJS8YHxVnMUCCKOUMlQiSLPP8Q5GJIrFRcsTF0k/s640/CLIL+Seminar1.jpg" width="452" /></a></div>
お待たせしました。東洋英和女学院大学でCLIL研究ネットワークを立ち上げます。まだ多少暫定的ですが、とりあえず始めます。<br />
<br />
始めるにあたり、オーストラリアより二人のCLIL研究者を招き、セミナーを開催します。ぜひご参加ください。<br />
<br />
日時:7月2日(土)午後1時〜5時<br />
場所:東洋英和女学院大学(横浜キャンパス)5号館<br />
<br />
予約不要で、無料です。<br />
<br />
なぜ、オーストラリアかというと、翌日に行われる大学英語教育学会(JACET)関東支部大会と連動して、ヨーロッパとは違う文脈で発展するCLILを考えようという趣旨です。<br />
<br />
また、東洋英和で行っているCLILプロジェクトの話も関連させて、ヨーロッパと離れたCLILのあり方を模索することを目的としています。詳しくは、<a href="http://toyoeiwaclilpblproject2015.blogspot.jp/">Toyo Eiwa CLIL ReN</a> を見てください。<br />
<br />
これをきっかけに、定期的にCLILの勉強会を開催していきたいと思います。ぜひ、ご参加ください。<br />
<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-33916876142024622032016-04-03T22:17:00.000+09:002016-04-03T22:17:09.543+09:00東洋英和女学院大学(横浜キャンパス)CLIL セミナーあれやこれやとしているうちにあっという間に4月になりました。<br />
<br />
さぼっているわけではなく、2月、3月とCLILについてはリサーチと実践を続けています。ますます日本的なCLILのあり方を模索しています。<br />
<br />
私は、以前から述べていますが、あまりCLILの理論的研究には興味はありません。実践に興味があります。実践のためのリサーチを続けています。東洋英和に来てからはより一層実践を追求しています。<br />
<br />
その目的で、東洋英和英語教育(CLIL)研究交流会(東洋英和CLIL ReN)を開催してきました。詳しくは、<a href="https://www.facebook.com/toyoeiwaelte/">https://www.facebook.com/toyoeiwaelte/</a> を見てください。<br />
<br />
今年度は、東洋英和女学院大学(横浜キャンパス)で、CLILセミナーを開催します。ぜひご参集ください。詳しくはまた連絡しますが、オーストラリアから二人のCLIL研究者を招きます。概要は下記のとおりです。<br />
<br />
日時:7月2日(土) 1時〜 <br />
場所:東洋英和女学院大学(横浜キャンパス)5号館<br />
内容:CLIL Seminar<br />
講師:Margaret Gearon氏<br />
Russel Cross氏 (オーストラリアのメルボルン大学)<br />
<div>
<br /></div>
<div>
乞うご期待です。どなたでも参加可能です。無料です。</div>
<div>
<br /></div>
<div>
<br /></div>
sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-30333068066279436432016-01-05T11:05:00.000+09:002016-01-05T11:05:15.189+09:002016年 CLIL2016年、あけましておめでとうございます。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjmsBgpj4InT2BNb-oziV9z8Wv8GPD6U_GLAyuXbyqJixiK5DCNtw-kr56VzgSg3imgviKY8eOv0gFVV_EECOv6qd3NLmgnbgwEBr_YwVW8vbr7QiZIdEPghPa8eLsxY8a5yWPvao7kbX8/s1600/%25E8%258C%2582%25E5%25B9%25B4%25E8%25B3%2580%25E7%258A%25B62016%25EF%25BC%2591.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="640" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjmsBgpj4InT2BNb-oziV9z8Wv8GPD6U_GLAyuXbyqJixiK5DCNtw-kr56VzgSg3imgviKY8eOv0gFVV_EECOv6qd3NLmgnbgwEBr_YwVW8vbr7QiZIdEPghPa8eLsxY8a5yWPvao7kbX8/s640/%25E8%258C%2582%25E5%25B9%25B4%25E8%25B3%2580%25E7%258A%25B62016%25EF%25BC%2591.jpg" width="430" /></a></div>
<br />
<br />
前回投稿よりすっかりご無沙汰してしまいました。しかし、私がさぼっている間に日本のCLILは多様に発展しています。私がどうのこうのと言う必要もないほど多くの研究者、教師が関心を持ち、実践が始まっています。嬉しいことです。私の役割は終わったように思います。<br />
<br />
それとともに、CLILは決して特別な指導法ではなく、マジックがある訳ではない、ということも、ようやく認識されてきたようです。それでも、CLILには魅力的な面が多々あります。それを日本の英語教育の伝統的な「思い込み(assumption)」を変えるきっかけとしてほしいと思っています。<br />
<br />
2015年は、小学校でのCLIL指導法について中心的に考えてきました。小学校英語の指導者はたくさんいますので、私がとやかく口を出すのはどうかと思いますが、私自身はかなり前から小学校の外国語教育や教員養成には関心を持っています。これまで、ヨーロッパの小学校は、CLIL も含めてかなりの外国語授業を見てきました。その中で、CLIL的なアプローチの必要性を痛感して、小学校でのCLILを進めたいと思った次第です。<br />
<br />
前回の投稿より、CLILに関してどのようなことをしてきたのかというと、次のような会を始めました。<br />
<br />
<a href="https://www.facebook.com/toyoeiwaelte/">TOYO EIWA ELTE https://www.facebook.com/toyoeiwaelte/</a><br />
<br />
東洋英和の法人を中心に、小学校などでの英語教育をCLIL的に考えて、こつこつと勉強会を開いてきました。<br />
<br />
また、小学校のCLIL指導法に関する本の出版を模索してきましたが、もうちょっと時間がかかるようです。<br />
<br />
さらには、WALS(World Association of Lesson Studies)2015でタイのコンケーンに行き、次のようなタイトルで研究発表しました。<br />
<br />
<a href="https://drive.google.com/file/d/0ByKV_oX_Qlj3THFfODAxVjBob2M/view?usp=sharing">Teachers’ cognitions on Content and Language Integrated Learning CLIL) in primary education</a><br />
<br />
小学校の先生がCLILを実践する授業研究の中で教師認知をふりかえるよいきっかけとなるという趣旨の発表でした。その際に見学したタイの小学校の英語授業でやはりCLIL的な英語教育の必要性を感じました。タイの英語教育は日本とある面でとてもよく似ています。つまり、共通の問題を抱えています。<br />
<br />
年賀状はそのときに訪れた小学校の一つでのワンショットです。タイは小学校から英語教育を実施していますが、その実態はかなり多様です。CLIL的なアプローチも始まっています。しかし、私は、タイの実態をちょっと垣間見て、学校教育文化や教師の「学び」に対する考え方を考慮しないと、いくら政策を変えても、大勢は変わらないような印象を持ちました。それでも、小学校の英語の先生にCLILアプローチを勧めて来ました。<br />
<br />
それはさておき、2015年の後半は、その他いろいろなことがあり、また私事でもいろいろあり、あっという間に暮れてしまいました。気づいてみたらこのブログも半年ほど更新していませんでした。しかし、私が個人的にあたふたしている間にCLILはますます発展してきました。よい方向に行くことをただただ期待しています。<br />
<br />
さて、そこで本題の2016年のCLILを展望してみたいと思います。CLILはどう進展するのでしょうか?<br />
<br />
文部科学省の外国語教育政策や教員養成や研修はそれほど悪い方向には向いていないと思います。が、教員がもう少し主体的に活躍できるようなシステムにしてほしいと思います。どうしても上意下達という印象が強いように思います。また、従来の固い形式的な考え方から脱却できていないようです。私自身は、CLILに関しては文部科学省の方に一度話したことがありますが、どうも理解してもらえなかったようです。理由は、外国語(英語)教育に対する伝統的価値観だと思います。<br />
<br />
日本の英語教育はそれなりの歴史があり、伝統があります。学習指導要領自体は決して悪いものではありません。また、授業研究にも有益な知見の蓄積があります。英語教育研究や実践のネットワークも誇るべきものがあるでしょう。他国の状況から見ても、優れた実績があります。が、文部科学省的に言うとそれではダメなようです。「英語を使って授業をする」「英語教員の英語力がない」「授業内容が満足できるものではない」「ネイティブスピーカーの力が必要」「ICTを活用すべき」「英語力の到達度を明確に」などなど、改善の余地が多々あり、教員養成のコアカリキュラムを設定し、養成課程を改善し、もっと英語力のある教師を養成する必要があるということのようです。<br />
<br />
政策としては、小学校から英語教育を推進し、テストで測定できる英語力を伸ばし、国際的に活躍できる人材を育てる。そのためには、英語教師の英語力を上げ、英語力のある教師を育成し、英語力のあるリーダーが核となって各地域の英語教育を先導する。その結果、学習者の意欲ある者が海外に行くことで英語力を高め、グローバルに活躍できる人材となる。<br />
<br />
教員研修に関しては、<br />
<br />
集中研修でリーダーを養成(英語教育推進リーダー、中核教員) <br />
↓<br />
リーダーを中心として各学校で広げる<br />
<br />
という、上意下達の方式が踏襲され、英語教育拠点地域の推進や外部試験の利用などを柱としています。<br />
<br />
教員研修のほか、ICTを活用することが推進されていますが、昨年の調査では、やはり基礎基本のアナログ的な、読み書き聞く話すという技能が必要だということが報告されています。<br />
<br />
OECDの調査:<a href="http://www.oecd.org/edu/students-computers-and-learning-9789264239555-en.htm">Students, Computers and Learning Making the Connection</a><br />
<br />
このような教育政策の中に、CEFRの考えは導入されていますが、CLILはちょっと外れているようです。この点がヨーロッパのようにはいかない日本の状況だと思います。その批判はこれまで多くの方から聞いています。<br />
<br />
それはそれでいいような気がしますが、2016年からの希望は、草の根的にCLILアプローチが浸透することです。<br />
<br />
私の2016年のCLIL実践の基本コンセプトは、<br />
<br />
<b>『英語授業活動の中で、英語を無理せず使い、言語意識を育み、学ぶ内容について考え、ものの見方や違いに対する理解を培うことをねらいとして、それぞれの状況に合うCLILアプローチを開発する』</b><br />
<br />
このように考えて、どの学習段階でも、どのようなカリキュラムでも、教師の裁量で授業をおもしろく工夫することができると考えています。<br />
<br />
ブログの更新は滞ると思いますが、今年もよろしくお願いします。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-59913442161538672252015-08-15T18:22:00.000+09:002015-08-15T18:22:11.567+09:00JACET関東支部大会シンポジウム<br />
<div class="page" title="Page 12">
<div class="layoutArea">
<div class="column">
7月12日(日)にJACET関東支部大会が青山学院大学で行われました。その際に、次のタイトルで、森住衛先生と塩澤正先生と私でシンポジウムを行いました。<br />
<br />
<pre><span style="font-size: 14.000000pt;">統合型英語教育における異文化間多様性
</span></pre>
<span style="font-family: 'Times New Roman,Bold'; font-size: 12.000000pt;">Intercultural Diversity of Integrated Learning in English Education </span><br />
<span style="font-family: 'Times New Roman,Bold'; font-size: 12.000000pt;"><br /></span>
<span style="font-family: Times New Roman,Bold;">森住先生の大きく深い視点は、「文化」ということをそう簡単には論じられないことを指摘しました。また、塩澤先生も、同様な視点から、より実践的に「文化」を論じてくれました。私は、軽く「文化」を取り上げました。「異文化間多様性」はintercultural diversityという英語を直訳した日本語で、少し判りにくいかもしれません。私は次のように理解してシンポジウムに参加しました。</span><br />
<span style="font-family: Times New Roman,Bold;"><br /></span>
<span style="font-family: Times New Roman,Bold;">intercultural diversity 文化と文化が相互に接触することにおいて起こる多様性</span><br />
<span style="font-family: Times New Roman,Bold;"><br /></span>
<span style="font-family: Times New Roman,Bold;">「異文化」という語は、「異なる文化」という意味ですが、私の個人的な感覚で、どうしても、異人、異邦人など、「ふつうとは違う」「自分とは違う」というようなニュアンスがあると感じてしまうので、あまり使いたくないので、ここでは、</span><br />
<span style="font-family: Times New Roman,Bold;"><br /></span>
<span style="font-family: 'Times New Roman', Bold;">intercultural diversity = 文化間多様性</span><br />
<span style="font-family: 'Times New Roman', Bold;"><br /></span>
<span style="font-family: 'Times New Roman', Bold;">として考えます。</span><br />
<span style="font-family: Times New Roman,Bold;"><br /></span>
<span style="font-family: Times New Roman, Bold;">文化は日本でも多様になってきていることはまちがいありません。その意味から実践的な文化ということについて、CLILという統合的な学習において、私は考えました。</span><br />
<br />
<span style="font-family: 'Times New Roman,Bold'; font-size: 12.000000pt;">その際に、私は、「</span><span style="font-family: 'Times New Roman,Bold'; font-size: 12pt;">CLIL</span><span style="font-size: 12pt;">における統合の意味と文化の扱い」ということを話しました。スライドは<a href="https://drive.google.com/file/d/0ByKV_oX_Qlj3NVBfYmVidmZsTjg/view">ここ</a>をクリックしてください。そこで、「統合(integrated)」の意味について次の点に触れました。</span><br />
<br />
• 学習者は多様な文化に直面している<br />
• 英語学習は英語学習だけではおさまらない<br />
• 学びの場面は複雑だ<br />
• 多くの学習者にとって英語は道具にすぎない<br />
• 言語も文化も学ぶ対象だ<br />
• 学ぶことや教えることを楽しむ<br />
• 統合の中に何かが生まれる<br />
<br />
CLILはごちゃごちゃしている感じが好きです。その意味で、統合をとても大切にしているし、統合がなければCLILとは言えないでしょう。その点から、英語学習であれば、英語を学び使うということは、学習者にとっては単に道具でしかないと考えます。しかし、これが意味を持ち、文化も深く考えるためには、言語自体が文化になり、単なる道具ではなくなり、学習や思考には欠かせないものです。<br />
<br />
CLILは、その点で、かなりの部分を学習者に委ねる教育です。教師が主体ではなく、あくまで学習者が主体となり、多様な学びを提供します。そこで、次のように、CLILの面白みを提案しました。<br />
<br />
• 定型のない指導 ⇨ 開発<br />
• 学習者が中心 ⇨ 教師と学習者の協同<br />
• 個々の学習者の学習過程の複雑さを大切<br />
• 複雑な学びの中で、学習者自身が思考し発見する状況を「見取る」<br />
• CLILは一つのComplex Adaptive Systems<br />
• 何が起こるか分からないが、系統的<br />
<br />
この中で、強調したい点は、CLILは一つのComplex Adaptive Systems(CAS)(複雑性適応系)と考えると分かりやすいということです。授業自体がCASと考えられるのですが、CLILはまさにCASです。CASは複雑に展開しますが、自然となんらかの方向性に向かい落ち着きます。いままでの日本の英語教育はなんらかのCASを形成しています。CLILはこのような英語授業をいままでとは少し形を変えたCASを発現する可能性があると考えています。その点にCLILの面白みがあるのです。<br />
<br />
これには、文化間意識(intercultural awareness)は重要です。シンポジウムではその点を述べたかったですが、なかなかむずかしいですね。<br />
<br />
<br /></div>
</div>
</div>
sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-13122173542453688802015-08-14T15:45:00.000+09:002015-08-14T15:45:41.739+09:00JACET北海道支部での講演あっという間に、時が過ぎました。ブログに書こう、書こうと思いながら。。。遅くなりましたが、報告します。<br />
<br />
7月4日(土)に北海道ニセコにおいて行われたJACET北海道支部総会で話をしました。「CLIL/CBLTが育む 英語教師のこころの変化」と題した話です。その他、シンポジウム「言語教師認知研究と英語教育」を、河合靖先生、志村昭暢先生、中村香恵子先生と行いました。シンポジウムは、本ブログとは話題が違うので割愛しますが、充実した1日でした。<br />
<br />
ニセコは、初めて訪れたところですが、噂で聞いていたとおり、オーストラリアや中国の人たちが多く住むようになり、地方からおもしろい形であちらこちらとつながるようになっていると感じました。グローバル化とか国際化とか言われて騒いでいますが、これってごくふつうのことのような気がしました。ただ少し危惧するのは、地元の人がどう対応しているのかという点でした。おそらくなんらかの軋轢があるはずですが、印象としてはたいへんポジティブで、うまくいってほしいと思います。<br />
<br />
さて、私の講演ですが、「CLIL/CBLTが育む 英語教師のこころの変化」と題したとおり、タイトルにCLILに加えてCBLT (Content-based Language Teaching)ということばを入れて、英語教師のこころについて話しをしてみました。少し焦点がぼやけて、ピントがずれたかもしれません。期待されていた話は、CLILのもっと具体的な部分のようでした。<br />
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そこで、二つの相反する方向性に気づきました。<br />
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1)CLILに興味を持つ人が多くなり、今後の発展の可能性<br />
2)CLILは結局ヨーロッパの教育で、日本での実施は無理<br />
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どちらに向かうのかは、教師の考え次第です。<br />
<br />
私は、そのように考える教える側に興味があり、その教える側の立場からCLILに興味を持ちました。というのは、私自身の教え方も実際CLIL的な要素がある授業を展開していたので、自然にCLILに近づいたので、あまり違和感がありませんでした。しかし、それとともに、言語教師の教えることや学ぶことに対する考え方(教師認知:teacher cognition)を研究しているうちに、日本の中高で教える英語教師の認知(「こころ」と呼んでいます)が、長い年月の間に構築されたある集合的な方向性を持っていることに気づきました。それを変える可能性があるのが、CLILという教育理念だと考えたのです。<br />
<br />
日本の英語教育の問題は、何も日本の英語教師だけにはかぎりません。私の話は、ネイティブ・スピーカーがCLILに取り組むことにより、その「こころ」がどう変化したかに多少触れました。ちょっとそのあたりがうまく話せませんでしたが、ネイティブ・スピーカーとのティームテイーチングによりかなり変化しました。効果はあったと考えています。<br />
<br />
北海道でもCLILがかなり興味を持たれているようで、同時期にいくつか同じ話があちらこちらであったようです。CLIL についても理解が進んでいるのでしょう。多様なCLILがあり、また、CLIL自体がそれほど特別なものではないと受け止める人が出てきています。「これまで展開されてきた内容やテーマを重視した英語授業と何が違うのか?」という素朴な疑問があるようです。これは、言い換えれば、多くの人がCLIL的な内容を実践されているということでもあります。うれしいことです。ぜひ、よいかたちで進んでほしいと思います。<br />
<br />
北海道支部の取り組みがhospitalityというテーマを中心に展開しているそうです。そのためにニセコを選んで大会を行ったと聞きました。hospitalityというのは状況により、また、文化によりかなり異なります。相手がどう感ずるか、どう考えるか、そのために自分はどう行動するのか、などなど。この視点は、CLILの4つの原理の一つであるcultureと共通します。<br />
<br />
CLILがヨーロッパとは異なるかたちで北海道の言語教育に定着してくれたらうれしいです。<br />
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発表スライドは、<a href="https://drive.google.com/file/d/0ByKV_oX_Qlj3NVBfYmVidmZsTjg/view">ここ</a>をクリックしてください。<br />
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<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-12978787055547833852015-06-29T22:24:00.001+09:002015-06-30T05:42:08.416+09:00CIEE新潟同友会にて6月27日(土)は、CIEE新潟同友会総会に招かれ、長岡でCLILの話をしました。新潟では、長い歴史のある英語研究会であり、新潟県の英語教育を中心的に担っている人の会です。このような会での話はたいへん光栄で、かつ、参会者の方を実りある意見交換をしました。<br />
<br />
私が話す前に、研究発表として二人の先生が話してくれました。中高一貫校の6年の指導と、インタビュー活動におけるルーブリックの活用という高校での実践の話でした。両方とも、単なる研究発表ではなく、本音も聞けた興味深い話でした。お互いが気心のしれた集まりということもあったのでしょう。率直な研究と指導を現場の実践が聞けたことは、私の研究の興味にぴったりでした。可能であれば一度学校を訪問させていただきたいと思いました。<br />
<br />
会長の廣田先生と事務局の森先生の人柄だと思いますが、暖かい雰囲気で実に心地よく話すことができました。この会に呼ばれたのは、顧問をされている阿部先生(さん)の誘いでした。阿部先生は、大学時代の先輩で、もともとは物理学を学び、新潟では理科の先生をして、英語に転じた実に多才な人です。何でもできる先輩で行動力のある人です。廣田先生も森先生も、その阿部先生を通じて、今回知り合いました。<br />
<br />
CLILについては、その場にいた先生にはまだ未知の「学び」のようでしたが、意外にスーッと理解してもらったのではないかと勝手に思っています。演題は「CLILがつなぐコミュニケーションの輪」としました。いままであちらこちらで話した内容をいくつか合わせて話しました。目的は、CLILに興味を持ってもらいたかったからです。使ったスライドはこのページからダウンロードできるようにしておきます。興味のある方は見てください。<br />
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当日はちょっとうまく説明ができませんでしたが、「CLILがつなぐコミュニケーションの輪」の意味は、下の図です。CLILでは、cultureを大切にしています。私は、CLILが日本に定着するかどうかは、図に示したIntercultural awareness(文化的な気づき)の理解のしかたにあると考えています。多様な学びが、これまでの伝統的な学びをうまくつなぐカギのヒントがCLILにあるのではないかと思うわけです。<br />
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<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjSTGYzk2cxq3G6pO3Me0xvpLnjL7w-OaFDu36lBNkpTXEqxqRW1461IrwcbBoCT5rMrTiD0o91YhJ9Mboii_7bG9kR_OesAPZiRxqihzWBbcnJwarfmW8uF2CpVwBo0woN8j0gxs3pNDU/s1600/1.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="226" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjSTGYzk2cxq3G6pO3Me0xvpLnjL7w-OaFDu36lBNkpTXEqxqRW1461IrwcbBoCT5rMrTiD0o91YhJ9Mboii_7bG9kR_OesAPZiRxqihzWBbcnJwarfmW8uF2CpVwBo0woN8j0gxs3pNDU/s320/1.jpg" width="320" /></a></div>
このあたりは、私もうまく説明できないし、その実践も積み重ねているわけではないので、明確に言えませんでした。発表の冒頭で、3年前に参加したオランダ・ユトレヒトで行われた ヨーロッパのCLILの学会で偶然出会った世界で最も小規模な世界遺産、<a href="https://www.youtube.com/watch?v=kf8WdLNuTj0">the Rietveld Schröder House</a>は、私に「CLILとは何か」を教えてくれたような気がします。<br />
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CLILはそれほど奇抜な教育ではありませんが、やはりいままでの英語教育とは違います。また、それぞれの科目の教育とも違います。特に型はありません。一見すると何も起こっていないようにも見えますが、よく見ると「え?」と思うことがあります。それが、<a href="https://www.youtube.com/watch?v=kf8WdLNuTj0">the Rietveld Schröder House</a>によく似ているように思うのです。<br />
<br />
この家は、100年近く前に作られた家です。当時は斬新なもので、いまでもある面では斬新なものです。しかし、一見するとごく普通の家です。CLILとはそのような感じの教育です。それが世界遺産として後世にも残す必要があると判断された発想が、私は重要だと思っています。<br />
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しかし、この機会に多くの先生方に興味を持っていただき、いずれにしても感謝しています。森先生からも多くの示唆を受けました。また、参会者の先生方からも多くのヒントを得られました。一つ印象に残ったのは、廣田先生の、「CLILは中学校の実践の中でもけっこうやっていることですね」という感想です。私も実はそう感じています。中学校の先生はかなり工夫をして授業をしています。そのような授業をかなり見ました。また、高校でもそうです。CLIL的な要素はけっこう日々の実践の中でも多くの教師がやっていることなのです。杉田先生が、2年後に全国英語教育学会が新潟で開かれると教えてくれました。ぜひCLILを取り上げてください。CLIL NIIGATA をぜひお願いします。<br />
<br />
私は、ヨーロッパのCLILを日本に取り入れようとは考えていません。CLILという教育を通して、英語の学びあるいは英語による学びを少し別の角度から考えてみませんか?ということです。関心を持ってもらえれば幸いです。<br />
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懇親会まで開いていただき、まことに感謝です。阿部さん、よい出会いをありがとうございました。またの機会を楽しみにしています。写真を撮るのを忘れてしまい、画像がなく申し訳ありません。では、また。<br />
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<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-25366116138384101672015-06-15T07:30:00.000+09:002015-06-15T07:30:11.863+09:00東洋英和CLIL ReN第2回会合東洋英和CLIL ReNの集まりの第2回が6月13日にありました。<br />
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武藤克彦先生の「イングリッシュキャンプにおける参加児童のCan-Do評価」という話をもとに、いろいろと意見交換しました。参加者は、大学関係者が多かったのですが、小学校や小学校英語教育にも詳しい人が多かったので、活発なやりとりが行われました。<br />
<br />
私自身も小学校の英語活動や子供の英語力や英語コミュニケーション能力や国際理解を育成する活動には興味があり、武藤先生の話はとても興味深い内容でした。<br />
<br />
ある団体が主催するイングリッシュキャンプで国際理解教育をもとに、学生を中心とするリーダーととともに英語で様々な活動をするという内容です。英語学習を主たる目的とするのではなく、「何かをしながら人と関わりながら学ぶ」という社会文化理論を背景とする視点で、武藤先生は子どもを見ているようです。Can-Do評価を利用しながら、子どもがイングリッシュキャンプで何をどう学ぶのかということを探索することが目的です。<br />
<br />
現在の研究は、この段階からさらに進化し、多様な分析を試みているようです。研究成果が楽しみです。このイングリッシュキャンプ自体はCLILではありませんが、話し合いの中で、やはりCLILの話になりました。リーダー(チューター)はすべて学生で、英語を母語とする訳ではありません。英語はそこでは共通語で、それぞれの学生の出身国のことを話題として学びます。多様な内容や文化を子どもは知ります。もちろんその中で英語に触れるわけです。イマージョンということです。<br />
<br />
このような活動は、CLILとして見ることが可能です。しかし、CLILは宗教でもある特定の指導法ではないので、この活動をCLILと言うか言わないかはあまり問題ではないと思います。率直な感想として、子どもは面白いと感じたのではないでしょうか?相当に様々なことを考え、学び、コミュニケーションし、文化的体験をしたはずです。これはCLILの「4つのC」にも合致します。その意味で、CLILと呼べば呼べるでしょう。<br />
<br />
私は、何がCLILか、何がCLILでないかにはあまり興味がありません。率直に何か「学び」が起きている、あるいは、それが言語学習とかかわっている、ということに興味があります。それをCBI、CBLT、イマーション、バイリンガルなどと呼ばれ、区別されるわけですが、それはまた別の話と考えます。<br />
<br />
人の興味は様々で、多様な「学び感」があります。年齢や経験を積み重ねれば積み重ねるほど、人は自分に自信を持ちます。確固としたビリーフを持ちます。教師であれば一つの指導法がかたまってきます。生徒であれば、学習スタイルが決まります。これはその人のアイデンティティーであり、変わる必要もありませんし、そう簡単に変わらないものです。<br />
<br />
その意味で、武藤先生の紹介したイングリッシュキャンプはおもしろい題材でした。ある方向性は決まっているのですが、実際に参加した子どもが何を一番学んだかはおそらくわからないでしょう。しかし、たぶん子ども一人ひとりには大きな学びを与えたはずです。これを検証することはきっと意味があることです。その意味で興味があります。<br />
<br />
CLIL的には、それぞれの子どもが主体的に何かできることが大切なのかな、と思いました。つまり、言語を英語ということに規制することに対して、主催者がどう考えているかです。英語という言語に限定することにより、不自然になります。内容を自然と単純化します。これは自然ですが、それと併せて、母語を使ってはいけないとするとちょっと意味合いが変わります。あるいは、多言語状況を演出することもそうです。さらには、文化をどう扱うかです。<br />
<br />
このような英語イマーションプログラムはあちらこちらで行われ、成果を出しています。きっと子どもにはよいことでしょう。これをCLILと呼ぶか呼ばないかはそれほど大きな問題ではありませんが、教師がそれをどう考えているかは一つ一つの活動に影響を与えるでしょう。私はその点にとても興味を感じます。<br />
<br />
武藤先生ありがとうございました。このブログは私の記録としてのメモです。思い違いや文章の不備はご容赦ください。<br />
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第3回は、7月18日(土)3時〜5時です。仲谷先生、油木田先生、大和先生が話題提供してくれます。<br />
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<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-9577088320807498202015-05-17T09:52:00.002+09:002015-05-17T09:52:43.983+09:00東洋英和CLIL ReNの発足について東洋英和女学院大学に赴任して2月弱たちました。<br />
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CLILだけの研究ではありませんが、東洋英和という学校法人で働く人を中心に、「東洋英和英語教育(CLIL)研究交流会」(Toyo Eiwa English Teaching and CLIL Pedagogy Research Network)(略称「東洋英和CLIL ReN」)という集まりを、5月16日(土)に六本木の大学院校舎で行いました。<br />
<br />
私が、私のCLILの理解を話し、集まった人たちで、それぞれの授業のことや、学生や生徒のことを話しました。たいへん楽しい会でした。まとまりのある話しではないので、ここでは、その話しの中で、私が思ったことをここで書いておきたいと思います。<br />
<br />
一つは、英語授業の目的です。日本ではどうしても「受験」あるいは「テストでよい成績をとる」ということに注目されてしまいます。これは、日本だけではなく、当然と言えば当然で、おそらく多くの英語学習に要求されていることです。しかし、少し違うのが、英語を実際に使うというニーズに対する意識だと思います。英語をコミュニケーションとして使うという活動が、受験などのテストのスコアとつながらない、という思い込みです。あるいは、効率が悪い、という思い込みです。<br />
<br />
別の観点から言うと、語彙や文法などの知識の詰め込みという学習から脱却できないことがあります。単語や熟語をたくさん覚えなければならない、あるいは、英語は効率よく読めなければいけない。そのためには、人とコミュニケーションをして英語を使うことより、個人学習を黙々と続けることのほうが効率がよい。そこで、教師は、授業で説明に終始し多くの言語材料を提供し、そのテストをする。生徒(学生)は、それを覚え、対応する。この悪循環(?)(vicious circle or cycle) からなかなか抜けられません。<br />
<br />
そこで、CLILです。CLILと言うか言わないかは、あまり問題ではなく、上記のような学習を多少変えないと未来はないような気がします。CLILの基本は、受験やテストには適していると考えています。つまり、内容と言語の両方に焦点を当てているからです。英語をただ使って無駄にコミュニケーション活動をしているという誤解は解消できるはずです。英語だけ使っていると母語の日本語による思考力が育たないという誤解も解消できるはずです。<br />
<br />
現在の学習は、ICTの発達で、知識詰め込みから、思考、創造、リテラシーなど、発想や情報の利用などのほうに移行しています。学校教育もその方向に変わりつつありますが、その評価測定方法が追いつきません。この点は私もよくわかりませんが、東大など頂点とする有名大学や有名校という神話に対抗する価値を、学習に見出さないと難しいのかもしれません。CLILでは、この点をCultureという原理で扱います。学習者が学習者として自律(learner autonomy)することが、CLILの大きな目標です。この点から、CLILは学習者の学習意識を変える力があります。<br />
<br />
英語教育あるいは学習の目的を、建前だけではなく、本音でも、しっかりと考えることが大切なような気がします。<br />
<br />
二つ目は、日々忙しい毎日が続きますが、「教えることを楽しむ」という気持ちが必要だと思いました。「授業は複雑」と言われます。同じ指導案で授業をしても、一つとして同じ展開になりません。つまり、教師の思い通りにはなりません。学習者も多様だからです。教師がうまくいったと思えたとしても、学習者がどう思っているかはわかりません。逆もそうです。それならば、「教師は楽しむ」と考えるほうが大切です。「楽しむ」というのは楽をするということではなく、「おもしろい」と自分が思うことです。自分のおもしろさを学習者と共有する、あるいは、学習者がおもしろいと思うことを広げる、など。CLILはそのきっかけとすればよいと考えます。その際に危険はことは、教師の興味を学習者に押し付けることです。うまく行けばよいですが、失敗すると悲劇です。<br />
<br />
「東洋英和CLIL ReN」という教師の交流会をうまくスタートできてよかったです。今後も細々と続けていきたいと考えています。<br />
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sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-57632503730952423342015-04-16T08:54:00.004+09:002015-04-16T08:54:45.577+09:004月を迎えて慌ただしく過ごしており、なかなかブログの更新ができません。<br />
<br />
4月から、埼玉医科大学から東洋英和女学院大学へと所属が変わりました。そこでこのブログの名称も変えました。やっていることはあまり変わりません。<br />
<br />
3月は、ヨーロッパの小学校のCLILを調査しました。これはまた後で落ち着いたら報告します。<br />
<br />
最近は、あらためて世間は広く、知らないことだらけだと特に感じます。「スマホやめますか、それとも信大生やめますか」がちょっと話題になりましたが、多量な情報が手軽に手に入ると同時に、必要な情報の選別や処理が困難になっているのかもしれません。<br />
<br />
コミュニケーション能力は教育ではキーワードとなっていますが、CLILももちろんコミュニケーション能力は重視しています。コミュニケーションと言っても、英語教師が考える英語教育におけるコミュニケーション能力と他教科の教師が考えるコミュニケーション能力はかなり違うかもしれません。リテラシー(literacy)もそうでしょう。人の認知は複雑です。年をとればとるほど、考えれば考えるほど、人と人とのコミュニケーションはむずかしいと思うようになっています。<br />
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逆に、それがとてもおもしろい、興味深いと感じて、こつこつと研究しています。私の探求のテーマは簡単です。<br />
<br />
「この人はどうしてそう考えるのだろうか?」「私はどうしてこう考えるのか?」<br />
<br />
CLILを通して英語教育あるいは言語教育を考えると、いままでと違った風景が見えます。たぶん、CLILに興味を持つ人は同じように考えるのではないかと思いますが、微妙にちがいます。<br />
<br />
というわけで、4月から職場も変わり、教える学生も変わりました。楽しい季節ですが、また慌ただしい季節です。ブログのタイトルは、私の主な職場の活動の場所ということで、特に意味はありません。<br />
<br />
では。<br />
<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-35484670107526323582015-03-13T02:30:00.003+09:002015-03-13T02:30:30.756+09:00京都KEETの会を終えてすぐにブログに感想を書こうと思いながら、「あっ」と言う間にこんなに過ぎてしまいました。この投稿を書いているのは、フィンランドのクオピオというところです。ちょっと時間があり、書くことにしました。いつものことですが思いつきで書いていますのでご容赦ください。笹島のメモです。<br />
<br />
さて、だいぶ以前になりましたが、2月22日に門田先生や泉先生の計らいで京都の小学校教育関連の方々に話しをする機会を与えられました。CLILのことであれば、時間さえあれば、どこへでも行って話そうと決めているので、朝一番に埼玉から出かけて意見交換をすることができました。たいへん貴重な機会で来てよかったと思いました。<br />
<br />
この話しをする発端は上野先生です。「言語教師認知研究会」に上野先生がいつも足を運んでくれて、そこで関西で、言語教師認知の研究を盛り上げたいということでした。それがCLILに変わってしまいましたが、少し言語教師認知の話しもできました。ありがたいことです。<br />
<br />
言語教師認知は地味でどちらかと言うと多くの人の興味は引きませんが、CLILは実は言語教師認知とは深くかかわっていると考えています。英国で博士課程の研究を始めた時に、言語教師とCLILの両方に出会いました。私は両方とても面白いと直感しました。いままでの私にはない新しい発想に出会ったような気がしたからです。<br />
<br />
京都では、まず会の方々とざっくばらんに意見交換をする会がありました。当然厳しい質問も出ましたが、この厳しい質問こそがこれからのCLILの発展につながるわけですので、充実した会でした。その後、講演をしました。タイトルは、「学びの基礎をつくるCLIL ー英語でともに学びを楽しむために 」としました。内容は、スライドを見てください。ダウンロードできます。CLILをどのように小学校で展開するかということで話させていただきました。私の結論は簡単です。「教師も学びを楽しみましょう!」です。小学校の先生方は、あるいは、中学校、高校、大学、あるいはネイティブスピーカーと言われる人も、英語のすべてを知っている人などいません。もう少し気楽に考えて、ともに英語と英語を通して学べることを学ぶ楽しさを味わうことを考えましょうと提案しました。<br />
<br />
私は、このメモを書いているここフィンランドには何度もそのことを考えるために来ています。今回は小学校の先生にターゲットを絞りました。私の考えていることを確認できることも多々ありましたが、もちろん違う部分も多々ありました。フィンランドのことはまた別のときに書くとして、京都での話のことにちょっと触れておきます。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjxykSZCOR3T25L6xCsig7Sn8QcJ36k7JNmrEvnyJro0EhZ7DAiZErMm7mGmlsniVp7eYY80BNHeQOzzRoLuH76pW4_dX4RBMpYYtGR7hOh3zK7j9KVSACBCStT_WxTY2h0UZCHgskl0Bw/s1600/1.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjxykSZCOR3T25L6xCsig7Sn8QcJ36k7JNmrEvnyJro0EhZ7DAiZErMm7mGmlsniVp7eYY80BNHeQOzzRoLuH76pW4_dX4RBMpYYtGR7hOh3zK7j9KVSACBCStT_WxTY2h0UZCHgskl0Bw/s1600/1.jpg" height="452" width="640" /></a></div>
<br />
この図がその際に話した「私のCLIL理解」です。CLILの定義はみなさんご存知のとおり、よい意味でもわるい意味でも「あいまい」です。ですが、「あいまい」なままでCLILをすることはできません。私個人の理解はけっこうしっかりとしています。それが上記の図です。しかし、これは状況により変わります。私の中でCLILをする場合は、これでけっこう安定しています。いわゆる4Csの変形です。特に小学校でCLILをする場合は、Intercultural awareness(文化間意識)を大事にすることが大切だと思います。外国語活動でも、教科としての英語でも、英語の構造や機能ばかりを考えたり、コミュニケーションのことばかりを考えたり、思考のことばかり考えても、結局、何かを教えようとする気持ちが強くなるように考えます。Intercultural awareness(文化間意識)は子どもがその学びの中で気づくことです。小学校ではそのような点を大事に考え、学級担任の先生は、英語という活動を考えればよいのではないかと考えています。<br />
<br />
そんなことが言いたかったのですがどうもうまくいきません。<br />
<br />
次回は、ドイツとフィンランドのことに触れたいと思います。<br />
<br />
ーフィンランドにて<br />
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<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-38344236005457185002015-02-21T09:44:00.001+09:002015-02-21T09:44:34.544+09:00バンコクでのCLIL発表すみません。すっかりご無沙汰しています。あれやこれやで忙しく、このブログを書く暇がありませんでした。いま、思い出しましたので、ちょっとだけ書いておきます。<br />
<br />
先日、タイのバンコクに行きました。10年ぶりくらいだったので、バンコクの変わりようにびっくりしました。英語はそのころから政策的に推進していたので、その調査で行きました。10年経ってどうなのだろうかと知りたかったのですが、ちょっとその暇もありませんでした。しかし、都会の英語教育熱はすごいものがありました。<br />
<br />
とりあえず主たる目的は、学会発表でしたので、その点について書いておきます。<br />
<br />
1月30日にThai TESOLの大会で発表した。タイトルは下記のとおりです。興味ある方は見てください。<br />
<br />
<a href="https://drive.google.com/file/d/0ByKV_oX_Qlj3MjZxVlRsM3M5QlE/view?usp=sharing">Lesson Study of Content and Language Integrated Learning in Asia</a><br />
(クリックすればスライドダウンロードできます。)<br />
<br />
いくつかのこれまでの発表に重ねて、アジアでのCLILの実施と教員研修の普及の提案です。大きな会場で30人くらいの人が来てくれました。タイでCLILはそれほど知られていないのかと思って行きましたが、発表にもCLILという言葉がいくつかあり、かなり浸透しているという印象を持ちました。<br />
<br />
発表の後も、何人かの方から質問を受け、さらには、PhDでCLILを研究しているという人にも会いました。<br />
<br />
しかし、最近富に思うのですが、私のCLILの理解が足りないのか、間違っているのか、あるいは、。。。 少し危惧している部分があります。それは、何か「型」を作ろうとしているように思えるのです。強く感じたのが、British Councilの人のCLILのワークショップでした。インストラクターの方ですが、あるマニュアルにそったGeographyの活動を提案していました。いくつかの国の情報を互いにシェアしあうことで、それぞれの国の内容を理解するというような活動です。正直、私はおもしろいと思いませんでした。<br />
<br />
ヨーロッパでも多様なCLILの活動があると質問すると、結局、EFLの状況ではこのようなタスクが効果的だと思うとのことでした。インストラクターの人はNSです。これってNSの発想ではないかと思いました。私がヨーロッパなどで見ている様々なCLILとは違うように思いました。<br />
<br />
しかし、そうは言っても、全体として、EFLの世界で、そのような指導の形を作ろうとしているように感じます。それは各教師からすれば当然かもしれませんが、私はそうは考えていないので、どうも違和感があります。<br />
<br />
タイであらためて「CLIL」を考えました。<br />
<br />
私の提案は、CLILを授業研究を通じて考えましょうということです。みなさんでよい学びをつくることのヒントがCLILにあると思っています。<br />
<br />
雑文ですみません。<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiWMAvUjE4Y2I-sHSl8xR1zxSMQ6rNj0UF0HyUtR5nKqdC_WLJMU_qYpAoAkdVj8Nq2MOscxlvXYEPgjcvRn8_5TB0WDQedmR02szvOl-9o4XDp8VCUlgNZddCXyptz4jYXvFzleEPalQs/s1600/IMG_0796.JPG" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiWMAvUjE4Y2I-sHSl8xR1zxSMQ6rNj0UF0HyUtR5nKqdC_WLJMU_qYpAoAkdVj8Nq2MOscxlvXYEPgjcvRn8_5TB0WDQedmR02szvOl-9o4XDp8VCUlgNZddCXyptz4jYXvFzleEPalQs/s1600/IMG_0796.JPG" height="240" width="320" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;">トルコの参加者の方と</td></tr>
</tbody></table>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjyrGAVT5bZEGhVFBLvtDb3zP9so0Ic6Ppks68cBS7ZQv3CFm9Fhj3Y512-9uJy44x9CAFXAXdEpXFKYcFYCMpRcZSoZHRuy7MPNLIFc8XFDPcwKsdYGza3f64A-FYPWBObRryvpokRaq8/s1600/IMG_3730.JPG" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjyrGAVT5bZEGhVFBLvtDb3zP9so0Ic6Ppks68cBS7ZQv3CFm9Fhj3Y512-9uJy44x9CAFXAXdEpXFKYcFYCMpRcZSoZHRuy7MPNLIFc8XFDPcwKsdYGza3f64A-FYPWBObRryvpokRaq8/s1600/IMG_3730.JPG" height="240" width="320" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;">大会の際の歓迎の踊り</td></tr>
</tbody></table>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg2NEOPFTnfj-PnU2DvwgjxVvcRQ4elKIu1p5IIU51hTHRZ8i6Qqcw3qX3Hq6AYMAZHd1dR41RMbHojAb2ECqOe-ApaTe2y_v0P2wKQSNwIMFWL4yJlUN6SZSmSdfc3Y4ufLMC0aGwIAV4/s1600/IMG_3733.JPG" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg2NEOPFTnfj-PnU2DvwgjxVvcRQ4elKIu1p5IIU51hTHRZ8i6Qqcw3qX3Hq6AYMAZHd1dR41RMbHojAb2ECqOe-ApaTe2y_v0P2wKQSNwIMFWL4yJlUN6SZSmSdfc3Y4ufLMC0aGwIAV4/s1600/IMG_3733.JPG" height="240" width="320" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;">CLILの教科書</td></tr>
</tbody></table>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEggDvZOOjqy2Xe_TlcJhkBugIGM9iBjTtEMwnhvVU-OAKsczy8vnDoq38ZgjoE6hp79oc5i7eNuPwR7TuvKlw40ayS8fq4_v5vU4XhNYZxtfpP2jvm3wyuhnqHNg43TwoVH9z6YAjnfM-w/s1600/IMG_0822.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEggDvZOOjqy2Xe_TlcJhkBugIGM9iBjTtEMwnhvVU-OAKsczy8vnDoq38ZgjoE6hp79oc5i7eNuPwR7TuvKlw40ayS8fq4_v5vU4XhNYZxtfpP2jvm3wyuhnqHNg43TwoVH9z6YAjnfM-w/s1600/IMG_0822.jpg" height="320" width="240" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;">バンコクの街にうろつく犬</td></tr>
</tbody></table>
<br />
<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-35810763775566734952014-12-04T07:21:00.001+09:002014-12-04T08:05:54.986+09:00ICUでのFDセミナー<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div style="text-align: left;">
<span style="font-size: x-large;">国際キリスト教大学(ICU)でのFDセミナー</span></div>
<div style="text-align: left;">
<span style="font-size: x-large;"><br /></span></div>
<div style="text-align: left;">
CLILの背景や実践を話しました。私のCLIL実践がICUにどの程度役に立つのか分かりませんが、楽しく話させていただきました。今回の話は、CLILの基本的な理論と背景、それから、私自身の実践などです。</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhajj-9Q3ZN5bIpBynfGofS-Nqv1OvBL_SIsxdrHaA_1ypPKsDddYUalZQbJugiXwnNrzKNEIbFPUCw3ZeND7py75EJa5cpFBjuq3EyAVnAPqAFTVg8_ot4G1j08NIvI5UcgUwy9ylWMs0/s1600/20141203poster.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhajj-9Q3ZN5bIpBynfGofS-Nqv1OvBL_SIsxdrHaA_1ypPKsDddYUalZQbJugiXwnNrzKNEIbFPUCw3ZeND7py75EJa5cpFBjuq3EyAVnAPqAFTVg8_ot4G1j08NIvI5UcgUwy9ylWMs0/s1600/20141203poster.jpg" height="320" width="207" /></a></div>
<div style="text-align: left;">
<br /></div>
<div style="text-align: left;">
ICUということでNative speakerの先生が多く、それなりに自分の指導理論をすでに確立していると思います。私の話でCLILに傾倒するというようなことはないと思いますが、それなりに聞いてくれたようです。CEFRやCLILはヨーロッパのものですから、「なぜヨーロッパのものを日本に取り入れるのか?」という素朴な質問もありました。たしかにそうです。日本人はこれまでもそうですが、どうしても欧米かぶれのような部分は脱しきれないところがあります。私は決して欧米かぶれではありませんが、言われてみるとそうだと思いました。でも、CEFRやCLILは日本では有効だと思ったのが先です。</div>
<div style="text-align: left;">
<br /></div>
<div style="text-align: left;">
この機会に、私自身が、どうしてCEFRやCLILについて興味を持ち、日本への導入にかかわり始めたのかを少し振り返ってみました。</div>
<div style="text-align: left;">
<br /></div>
<div style="text-align: left;">
CEFRとCLILは密接に関係しています。CLILはCEFRがなければ、CBIやbilingual educationなどとほぼ同じアプローチとなります。CLILということも意味がないかもしれません。私は、CEFRの調査からCLILを知りました。ひょっとすると、そう考えてしまうのは、そのような出会いの経緯でそう思い込んでいるのかもしれません。が、CLILを実践することは、ヨーロッパのCLILをすることではなく、日本のCLILをすることです。これは、Do Coyleも言っていることですが、やはり、状況(context)が大切であり、柔軟であることです。</div>
<div style="text-align: left;">
<br /></div>
<div style="text-align: left;">
CEFRも同様です。外国語の到達度を明確にして、学習者が言語学習を自律的に進めることを支援するという発想は、とてもよい考え方です。CEFRも現在はCEFR-JやJapan StandardsなどとしてRLD(Reference Level Descriptions)化が始まっています。ヨーロッパから広がりを見せていて、Europeはすでに外れつつあるかもしれません。良いものは良いとして受け入れるという姿勢は、ただ欧米に追随することではないように思いますが、ここは冷静に考えていく必要がありそうです。</div>
<div style="text-align: left;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiN9wspm5b-n0AFit2s-X-TP901P_v2q65b0Nznk7nDXbnL7Q8_S0aHZgiDtHT61bArJGBIyu1Sp-vxH2h2-sZUgwcM6ElJNyRwHpSMbq8NhlFQsIeFe9AB1XT7P1Bb-f4ka_XeyEX2J0A/s1600/IMG_0667.JPG" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiN9wspm5b-n0AFit2s-X-TP901P_v2q65b0Nznk7nDXbnL7Q8_S0aHZgiDtHT61bArJGBIyu1Sp-vxH2h2-sZUgwcM6ElJNyRwHpSMbq8NhlFQsIeFe9AB1XT7P1Bb-f4ka_XeyEX2J0A/s1600/IMG_0667.JPG" height="240" width="320" /></a></div>
<br />
私の話はつたないものですが、CLILの話ができることはうれしいことです。この会を主催していただいた岩田先生、宮原先生、渡辺先生には感謝したいと思います。ICUが実践している英語(外国語)教育は、ほぼCLIL的だと思います。CLILというかどうかは、あまり問題ではなく、よい教育を提供すればよいと考えますので、当然、ICUは質の高い教育をしているわけで、そこで意見交換ができたことはありがたいことでした。<br />
<br />
終わったあとのお茶の会で、お手伝いをしてくれた学生さんと話をして楽しかったです。若い人でも、考えている人はしっかり考えているなあとあらためて思いました。こういう若い人が、現状の日本の言語教育を少しずつ変えていく必要があります。応援したいですね。ぜひ、CLILに興味をもっていただきたいと思います。<br />
<br />
その話の中でも出たことですが、英語と日本語の両方を授業で使うことです。つまりバイリンガルということですが、これに関してはいろいろな考え方があるんだと思いました。私は、その人が納得していればそれでよいと思います。英語だけを使って英語を指導する、ということも、うまくいけばそれでよいと思います。が、私は、自然にやりとりの中で必要だったら、日本語を交えてもよいと考えています。でも、英語を使う雰囲気は作らないといけないので、日本語ばかり使っているとやりにくいでしょうね。<br />
<br />
このような「ことばの交差(translanguaging)」のことを、多くの人が取り上げているようです。従来のようなマイナスイメージではなく、プラスのイメージで考える方向性を示しています。CLILではこの「ことばの交差」を肯定的に考えていますが、そうではないと人ももちろんいます。意見が分かれることですが、私は、プラスに考えます。最近、この「ことばの交差」のことに興味を持っています。<br />
<br />
いつも思いますが、このようにお話しの依頼を受けると、一番勉強になるのは自分だと思っています。ありがとうございます。これは、私の省察が少し高次になっているのかもしれません。そうなっていればうれしい。独りよがりにならずに、柔軟に考える。これがCLILの核心だと思います。また、それば私の言語教師認知の研究にもつながります。それは私自身の「教師のこころ」を見つめる機会です。これを探求したい。<br />
<br />
いつものことですが、まとまりのないメモです。これは笹島のつぶやきです。誤字脱字、思い違いなどご容赦ください。<br />
<br />
<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-77975363118702306492014-09-28T10:36:00.001+09:002014-09-28T10:36:25.073+09:00CAN-DOリストに関連したCLIL評価の提案<span style="font-family: 'MS Pゴシック';">国際教育研究所月例</span><span style="font-family: 'MS Pゴシック';">研究会で『</span>CAN-DOリストに関連したCLIL評価の提案』というタイトルで発表させていただきました。この研究会ではCLILに関してたいへんお世話になっている。ありがたいことです。この研究所は、羽鳥博愛先生が中心となって日本の英語教育を支えてきた重要な研究所です。羽鳥先生にお会いできて、写真のとおり、楽しくおしゃべりできました。まだまだご健在で東京オリンピックの話やリニア鉄道の話など実に元気で見習う点がありました。私がまだ高校教師の駆け出しの頃に、羽鳥先生の著書や講演を聞いて、ずいぶんと勉強させていただきました。羽鳥先生のいつまでも変わらない柔軟な考え方と前向きな真摯な姿勢に感銘を受けました。<br />
<br />
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhsQneS1kg7-m_pYHbXXZV-S8h1I6Hj_klXF-UliYBbJhQub_UhthWnhV4WOExK7lfHeFJLGq0-aCms0hZZE1IYyhs4V6kfHBuD_4vFIs6kiRq_NUmVaHARxAS9G4AKqNbZ6VZ4J92XOrQ/s1600/IMG_0600.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhsQneS1kg7-m_pYHbXXZV-S8h1I6Hj_klXF-UliYBbJhQub_UhthWnhV4WOExK7lfHeFJLGq0-aCms0hZZE1IYyhs4V6kfHBuD_4vFIs6kiRq_NUmVaHARxAS9G4AKqNbZ6VZ4J92XOrQ/s1600/IMG_0600.jpg" height="240" width="320" /></a><br />
羽鳥先生、山岸先生のおかげで、この研究所の会でCLILを取りあげていただき、CLILはますます広がりを見せています。ほんとうにありがたいことです。しかし、それとともに、課題も明確になってきました。その一つが本日話題とした評価の問題です。<br />
<br />
私は、CAN-DOリストには、CEFR研究の関連からずっと興味を持っています。また、自分でも実践し、使用しています。CLILというのは、CEFRとは密接に関係しているわけですが、決して同じフレームワークの概念ではありません。しかし、現実問題として、CEFRを利用した評価とCLIL実践はヨーロッパでは車の両輪のように動いています。その話を、dynamic assessmentと関連させて話をしました。参加者の方と忌憚のないやりとりができてたいへん勉強になりました。発表スライドは本ブログからダウンロード可能です。<br />
<br />
一つ本日の話の中で、多くの人に考えていただきたいことがありますので補足します。それは、評価に対する考え方です。<br />
<br />
評価 = テスト<br />
<br />
という考え方です。これは意外に根強いように思います。「科学的に評価する」あるいは「客観的に評価する」「正確に評価する」などなど。<br />
<br />
評定は学校や授業のシステム上しなければいけません(それも本当に必要かどうか?)が、私たち教師は本当に「正しく」対象生徒の学力を評定できるでしょうか?<br />
<br />
評定するにはテストが必要です。そこで、あるテストを作成して、テストをするとします。しかし、そのテストは、学んだ知識や技能が定着しているかどうかを測定することを目的としている場合がふつうです。しかし、それはCAN-DOの本質とは違うと考えています。<br />
テストは、あくまで結果を見るということで、点を測定します。測定したい知識や技能の一部を測定し、可能なかぎりそれに近い部分を判断しようとしているとは言えますが、それ以上は言えないでしょう。<br />
<br />
また、その測定は何のためにしているのか?という問題があります。これは表向きには「形成的評価」「総括的評価」などという名目で学習者に提供しているかもしれませんが、目標を決めて、その指導をして、それがどのくらい達成したのかという結果という点の評価です。その点を測定することを目的として評価することが、「形成的評価」「総括的評価」につながるということでしょう。<br />
<br />
しかし、それは教師として本当に学習者に提供したいことでしょうか?<br />
<br />
TOEFLやIELTSなどの英語テストは、ある程度綿密にその受検者の英語力を推定しています。しかし、その結果は必ずしも対象となる人の「コミュニケーション能力」の全体を判断しているとは言えません。ある前提のもとに推定してスコアやレベルを出しています。それはそれで価値がありますが、その場合の教師の役割は別にあります。その一つが、そのスコアやレベルをもとに、質的なサポートをすることです。<br />
<br />
CLILは、そのような言語力を内容や状況と併せた統合学習を評価すること求められています。ということは、「複雑でむずかしそうだ」と考えがちです。それは無理だからやめようとなるかもしれません。それはひょっとすると思い込みかもしれません。<br />
<br />
本題のCLILにおけるCAN-DOの利用を考えてみましょう。<br />
<br />
CLILの評価を考えた場合、CAN-DOはある面で有効だと思います。問題は、CAN-DOの本質を理解しているかどうかです。単に「〜ができる」かどうかではあまり意味がありません。CAN-DOの本質は、ふりかえりであり、self-assessmentです。自律学習の育成です。そのためには、学習プロセスをassessするということが重要です。CAN-DOはこのassessに有効だと思います。そこで、CLILのCAN-DOは「何を」が工夫のポイントとなります。<br />
<br />
さらに、その「何を」に関連して、授業活動の中でのやりとり、教師とのやりとり、学習者同士のやりとりの中で、assessすることを一義的に考えることが大切です。つまり、ここで、dynamic assessmentの観点を取り入れます。dynamic assessmentは言語テストには馴染まないかもしれません。より教育的です。つまり、指導しながら評価し、評価しながら指導する、あるいは、学びながら評価を加え、評価を考えながら学ぶ、いわば指導的な評価だと思います。学習者の点を見ることではなく、学習者の線あるいは面を見るということです。それも、不確定な「未来」を見ながら評価するということです。<br />
<br />
CLILの評価を具体的に考える場合、dynamic assessmentが基盤にあって、従来の評価、科目内容の知識などの評価と言語(英語)の知識と技能の評価をします。私は、CLILにおいて学習者を評価する場合、いままでと変わらない評価のあり方でかまわないと思っています。特に新しい評価を開発する必要もないし、複雑と考える必要もないでしょう。しかし、大切なことは従来の評価の根本に、教育としての評価、dynamic assessmentの観点を置くことが重要と考えます。理由は、CLILの基盤が社会構成主義の考えにあるからです。これがいままでのcontent-based instructionと多少違う点と考えられます。評価もそうあるべきでしょう。<br />
<br />
発表では、私自身がまだ今一歩明確ではないために、提案という形になりました。しかし、参加者の方からご意見をいただき、さらに、その後の会で様々な話ができて、かなり満足度の高い集まりでした。<br />
<br />
いつもながら乱筆乱文にて失礼します。<br />
<br />
<div style="direction: ltr; margin-bottom: 0pt; margin-left: 0in; margin-top: 0pt; mso-line-break-override: none; punctuation-wrap: hanging; text-align: left; unicode-bidi: embed; word-break: normal;">
<span style="color: black; font-family: "MS Pゴシック"; font-size: 14.0pt; language: ja-JP; mso-ascii-font-family: Calibri; mso-ascii-theme-font: minor-latin; mso-bidi-font-family: +mn-cs; mso-bidi-theme-font: minor-bidi; mso-color-index: 1; mso-fareast-font-family: "MS Pゴシック"; mso-fareast-theme-font: minor-fareast; mso-font-kerning: 12.0pt; mso-style-textfill-fill-alpha: 100.0%; mso-style-textfill-fill-color: black; mso-style-textfill-fill-themecolor: text1; mso-style-textfill-type: solid; text-combine: letters;"><br /></span></div>
<div style="direction: ltr; margin-bottom: 0pt; margin-left: 0in; margin-top: 0pt; mso-line-break-override: none; punctuation-wrap: hanging; text-align: left; unicode-bidi: embed; word-break: normal;">
<span style="color: black; font-family: "MS Pゴシック"; font-size: 14.0pt; language: ja-JP; mso-ascii-font-family: Calibri; mso-ascii-theme-font: minor-latin; mso-bidi-font-family: +mn-cs; mso-bidi-theme-font: minor-bidi; mso-color-index: 1; mso-fareast-font-family: "MS Pゴシック"; mso-fareast-theme-font: minor-fareast; mso-font-kerning: 12.0pt; mso-style-textfill-fill-alpha: 100.0%; mso-style-textfill-fill-color: black; mso-style-textfill-fill-themecolor: text1; mso-style-textfill-type: solid; text-combine: letters;"><br /></span></div>
sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-70580823987386555902014-09-14T09:46:00.000+09:002014-09-14T09:46:45.164+09:00神田外語大学児童英語教育センターでの発表神田外語大学児童英語教育センターで発表しました。<br />
<br />
第5回 小学校英語教育シンポジウム「教科として英語が目指す目標と指導のあり方」<br />
<br />
という会で、私は、「小学校におけるCLILの可能性 ー英語学習を支援する教師の『こころ』」という題で発表しました。なごやかに話ができて楽しく参加者の方とやりとりができました。田中先生、河合先生、本多先生、ありがとうございました。もう一つの講演の伏野先生の「共同学習(cooperative learning)」ともうまく融合できそうだと感じました。<br />
<br />
小学校では、英語が教科になるということがほぼ決まりとなるようです。関係の方々には重要な課題となっています。私は、ちょっと違う立場からこの点には大きな関心を示しています。が、小学校の現場の先生がたとはちょっと違うのかなという気がしました。この点はいい勉強になりました。<br />
<br />
逆に、若い方から「CLILにすごく興味がある」と言われたり、あるいは、「実際に小学校で英語に携わっている方から、いままでもCLILやっていました。これからもっとやりたい」と言われたので、かなり軽い足取りで家路に着きました。<br />
<br />
たくさん、話す内容を容易したのですが、時間もなく、大切な点はうまく説明できませんでしたが、いつもこんなものです。思ったことの半分も伝えられないし、誤解もされ続けてしまいます。伝えるということはむずかしいし、人は、考えていることはみな違うし、生きてきた過程が違うし、互いの背景も違うし、理解もむずかしい、と実感します。<br />
<br />
そういう話は、私の最も興味のある「言語教師認知」です。私は、それを「言語教師のこころ(language teacher kokoro)」として考えていくことを決めました。その話は残念ながら今回もあまり話せませんでした。シンポジウムの趣旨とも大きく異なり、当然と言えば当然です。<br />
<br />
さて、本題ですが、本日の発表で、小学校の英語の教科化に向けてCLILは大いに役に立つと改めて認識しました。ただ課題はあります。その課題に応えられればおそらく日本の小学校英語教育は世界に対しても大きく影響を与える英語教育ができると思いました。<br />
<br />
一つは、早期外国語教育に対するこれまでの言語教育の知見に新しいアプローチを提供できる可能性があるということです。<br />
<br />
ヨーロッパではCEFRを背景とした複言語主義(plurilingualism)と自律学習(learner autonomy)と文化間理解能力(intercultural communicative competence:ICC)の推進のために、早期外国語(英語)教育は主流です。そこに、CLILという政策的教育が導入されました。20年を経て、大きく広がりを見せています。しかし、参加者の方が指摘しているように、ヨーロッパのようには日本は進みません。それは当然です。<br />
<br />
アジアでも早期英語教育は主流です。アジア的やり方です。CLILはそこではうまく進んでいないのが現状でしょう。当たり前と言えば当たり前です。CLILはヨーロッパの政策です。アジアではむずかしい。このような議論はあまり意味がないと考えるので、ここではやめておきますが、それでもCLIL的な考えはアジアでも次第に浸透しています。<br />
<br />
そこで、日本の状況(context)に合った英語教育をCLILの要素を取り入れてカリキュラムを組むことが大切だと考えます。理由は、1英語使用環境、2教員研修、3学校(教育)文化、4日本語と日本文化に対する意識、などを考慮する必要があるからです。それはおそらく新しいCLILとなります。新しいかたちの<br />
<b><br /></b>
<b>「科目内容の学びと関連させながら、英語がその科目内容に関連するところでどのように使われているかを提示しながら、それに関連する基本的な英語知識と技能の学びを支援する」CLIL</b><br />
<br />
を目指したいと、現時点で考えます。<br />
<br />
二つには、いわゆる欧米的な言語学習を基盤とした英語教育(TESOL, ELTなど)を背景とした早期英語教育の指導法に対して、日本の教育の伝統を背景とした授業研究によって、教科横断的なあるいは学校教育活動としての日本の小学校教育文化に適した言語教育(ある種のバイリンガルあるいはマルチリンガル)を開発するということです。<br />
<br />
うまく説明できませんが、CLILはバイリンガル環境での教育です。「英語で理科や数学などを教える」ということと同義ではありません。4Cを原理として展開するCLILの特徴は「柔軟性」です。英語、理科、国語、社会、家庭、体育などと分けて考える必要はないかもしれません。英語を教える際に、英語の語彙をいくつおぼえた、文法構造で動詞の概念が分かるようになった、/ l /と/ r /の発音が正しくできるようになった、アルファベットが読めるようになった、書けるようになった、挨拶がいえるようになった、先生の指示が分かるようになった、などの、知識や技能の到達度を評価・測定し、判断する(assessment)は、それほど厳密にする必要があるかどうか。私たちは母語である日本語に対して、それほど厳密にそうしているだろうか?実際に英語が使えるようになった人は、学校の教師の評定やテストのスコアで、自分は英語が使えるようになったと実感するだろうか?あるいは、算数で足し算や引き算ができるようになるということは、日本語の理解も関連して、理解しているということで、それを厳密に分けて評価することは、果たして意味があるのかどうか?ことばは思考の対象でもあり道具でもあります。言語と思考、言語と知識、言語と技能を分けて考えることはかなりむずかしいでしょう。日本のように独特の小学校文化が強い場所では、それを活かして、英語教育を推進することが大切です。それも英語だけを分けて、アメリカなどの英語圏の文化に追随する英語教育はやはり持続的にはうまく行かないでしょう。それを、小学校の担任の先生は「よし」としないと思います。教育はもっと広い意味で考えなければいけないと考えるからです。<br />
<br />
そこで、最低限の到達目標を設定(たとえば、CEFRにおけるA1)として、<br />
<br />
<b>日本の小学校教育文化に適したCLIL的</b><b>英語教育の開発</b><br />
<br />
を小学校の先生自身が開発することが、私は大切だと思います。それも、強制ではなく、それぞれの小学校の先生方に英語を使う体験型の研修の機会を与え、英語コミュニケーション能力を高め、英語が実際どのように様々な国で使われているのか理解してもらい、それぞれの教育環境で工夫してもらう。<br />
<br />
シンポジウムを終えて、そんなことを考えました。<br />
<br />
雑文で申し訳ありませんが、たいへん意義深いシンポジウムでした。ありがとうございます。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-84175545294585982572014-09-14T07:41:00.003+09:002014-09-14T07:41:35.411+09:00Think CLIL 2014 ベニス8月のさいごにベニスに行きました。Think CLIL 2014 というヨーロッパのCLILの学会に参加するためです。<br />
<br />
この8月はつごう3つの会でCLILに接したということになります。<br />
<br />
8月 世界応用言語学会(AILA) ブリズベン<br />
8月 JACET サマーセミナー<br />
8月 Think CLIL 2014 ベニス(発表スライドは資料に掲載)<br />
<br />
Think CLIL 2014では、CLILに関する発表をしたので、ここにスライドを付けておきます。内容は、CLILは教師の文化間意識(intercultural awareness)や文化間理解力(ICC)(intercultural communicative competence)も育てるということです。英語教師の役割は言語を教えることはもちろんですが、文化は、日本では「異文化理解」などとよく言われますが、私はあまり好きな言い方ではないので使わないようにしています。何故かというと、「内」と「外」という意識がすこにすでに生まれているような気がするからです。すでに定着しているのでどうしても使わなければいけないときは使いますが、ここではICCとしておきます。<br />
<br />
私たち教師はこのICCをしっかりと理解しているかどうかはあやしいです。教師によってはかなり強い自分自身のビリーフを持っていて、それを強く押し出すことがあります。あるいは、人に押し付けることはしないが、決して自分の考えを変えない人もいます。そのことは意識しないと教師自身は分かりません。<br />
<br />
発表では、CLILを意識して教えることで、このICCが育成できるということを発表しました。CLILは学習者のICCを育てることも一つ大きな目標としていますが、実は教師がその意識を理解し、教師自身がICCを見つけることが大切だということです。<br />
<br />
CLILは、教師の教え方や教える内容や学び方を変える可能性があります。そのことにはとても興味があり、ずっと追求してきました。CLILに懐疑的な考え方を持っている人、CLILにどうしても納得できない人、CLILとは言っても結局「教える」ことだけにこだわってしまった人、教師はみんな違う考えを持っています。同様に学習者もそうです。分かっていても、実行できません。これは教師のおそらく特性でしょう。私もそうです。しかし、CLILという教育は、それに違った視点を与えて、ICCが身に付くと考えました。<br />
<br />
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjLJpBuQ9xw8Ma87UKFisDzs9nNXHIpNLBGp3cxEZRzQvqdgwZN-06k_nAdGEdj38uUAHAjUGQIccNqctq8AZTRuR7bumYvEJkUX_1h5YJCa8KQ99N2VQZETybmhCTJHJpgdIcfiX3OZeA/s1600/IMG_3664.JPG" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjLJpBuQ9xw8Ma87UKFisDzs9nNXHIpNLBGp3cxEZRzQvqdgwZN-06k_nAdGEdj38uUAHAjUGQIccNqctq8AZTRuR7bumYvEJkUX_1h5YJCa8KQ99N2VQZETybmhCTJHJpgdIcfiX3OZeA/s1600/IMG_3664.JPG" height="240" width="320" /></a>発表は今一歩理解していただけなかったようです。。。。ま、くじけないでがんばりましょう。<br />
<br />
さて、この学会はイタリアで行われましたので、イタリアの先生が多く参加しました。高校の最終学年でCLIL がカリキュラムに入っている関係でしょう。けっこう熱気がありました。それとともに、小学校のCLILも熱気がありました。イタリアの人はそれほど英語が得意ではなく、学校の英語授業もコミュニケーションを重視した授業とは言えない部分も多々あります。しかし、やはり、ここ数年でかなり変わってきていると思います。英語もイタリアなまりの英語で聞き取りにくい場合もあります。歴史のあるイタリアとしてはそれは変わらないでしょうが、それでも他のヨーロッパ言語などに関心を示しています。CLILもそれに乗じて浸透していることは間違いありません。そう感じました。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
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<br /></div>
<br />
<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-13448300154196058912014-09-14T06:31:00.002+09:002014-09-14T06:31:35.051+09:00JACET サマーセミナーJACETのサマーセミナーの報告をしましょう。8月18日〜21日まで草津温泉で行いました。参加者は50人程度です。テーマはCLILです。<br />
<br />
CLIL and Content-based Language Teaching: New global perspectives of bilingualism and immersion<br />
<br />
<br />
AILAが終わり、すぐにJACETのサマーセミナーがあったので、ちょっとたいへんでした。メイン講師は、Roy Lyster氏です。彼もAILAから草津のサマーセミナーへの参加でした。忙しい日程でしたが、おかげでたいへんよいセミナーとなったと思っています。<br />
<br />
また、英検やオックスフォード出版も展示として参加してもらいました。参加者とテストや教材に関して意見交換ができ、貴重な機会だったと思います。<br />
<br />
講義は下記のとおりです。幅広い知識を持ったLyster氏の4つの講義でほぼCLILという教育は理解できたのではないかと思います。<br />
<br />
・Roy Lyster <span class="Apple-tab-span" style="white-space: pre;"> </span>(McGill University, Montreal, Canada)<br />
<br />
1. Introduction to content and language integrated learning<br />
<div>
2. The role of interaction and feedback in CLIL<br />
<div style="-webkit-text-stroke-width: 0px; color: black; font-family: Times; font-size: medium; font-style: normal; font-variant: normal; font-weight: normal; letter-spacing: normal; line-height: normal; orphans: auto; text-align: start; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: auto; word-spacing: 0px;">
<div style="margin: 0px;">
3. Integrating language and content through counterbalanced instruction</div>
<div>
4. The role of teacher collaboration in CLIL</div>
</div>
</div>
・Makoto Ikeda <span class="Apple-tab-span" style="white-space: pre;"> </span>(Sophia University, Tokyo, Japan)<br />
<br />
<div>
Experiencing and analyzing a CLIL lesson for university students<br />
<br /></div>
・Carol Inugai-Dixon <span class="Apple-tab-span" style="white-space: pre;"> </span>(International Baccalaureate Organization, The Hague, Holland)<br />
<br />
<div>
<div>
Developing academic literacy across the curriculum: a framework</div>
</div>
<div>
<br />
さいごには、次のタイトルで締めくくった。<br />
<br /></div>
<div>
<div>
Discussion: Future directions of CLIL, CBLT, bilingualism, and immersion </div>
<div>
(Chair: S. Sasajima, Discussants: R. Lyster, C. Inugai-Dixon & M. Ikeda)<br />
<br />
その他8人ほどがそれぞれCLIL関連のプレゼンテーションを行い、意見交換をしました。CLILは着実に日本でも根付いてきていると実感できた4日間でした。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhEiaTBAe5N_wIZwvwWPyy-EDoyxnmf-jNZBbcmFk3sXpq9PVgkCOxSQhiDxsis3DF_-CcsnRQf_eF3oJNkmRJVWOlG_3aZm6tpZEqcnSJlI4tuTpjFLh_F52OP0QztDb0NrZbN509chyc/s1600/IMG_3325.JPG" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhEiaTBAe5N_wIZwvwWPyy-EDoyxnmf-jNZBbcmFk3sXpq9PVgkCOxSQhiDxsis3DF_-CcsnRQf_eF3oJNkmRJVWOlG_3aZm6tpZEqcnSJlI4tuTpjFLh_F52OP0QztDb0NrZbN509chyc/s1600/IMG_3325.JPG" height="240" width="320" /></a></div>
公式に報告書も出ますので、詳細は控えます。ここでは、私の個人的な感想を書いておきます。<br />
<br />
私は、このセミナーの企画から参加しました。4日間はけっこう長く年寄りにはきつくなってきました。しかし、小池先生も熱心に参加されていましたので、そんなことは言っていられません。<br />
<br />
CLILのいつまでも続く疑問は「CLILとは何か?」です。このセミナーもそうでした。このセミナーに参加した多くの人がその疑問を持って参加したのではないかと思います。しかし、おそらく明確な答えは見つかっていないのではないかと思います。Lyster氏はカナダの人です。厳密に言うと、彼はCLILの人ではありません。彼はContent-based Langauge Teachingあるいはimmersionという用語でCLIL捉えています。別の意味ではbilingualismでしょう。これらの定義にこだわる人が多くいます。当然と言えば当然ですが、よく考えてみると、CLTの定義を明確に言うことができる人はいないでしょう。それでも、ほとんどの人がこのアプローチを受け入れています。しかし、その実態は多様です。<br />
<br />
私は、どこでも「CLILとは何か?」にはこだわらないと言っています。すると、ある人たちはがっかりします。ある人たちは「?」となります。「定義がなければ授業にならない」となります。Lyster氏はこれに答えました。しかし、それは彼の理解であり、一般化はできません。同様に私のCLILの理解は「こだわらない」です。<br />
<br />
セミナーでは、そのことも含めて日本のCLILのあり方を、The International Baccalaureate® (IB) も含めて考えたいと思っていました。目的は達成できませんでしたが、参加した多くの方が、CLILの意義やおもしろさに興味を持ち、実践してみようかと考えたのは事実です。<br />
<br />
逆に言えば、多くの課題があることも見えてきました。科目内容の学習と外国語(英語)の学習を統合することの意義と具体的な方法です。CLILはおもしろいと考えている人たちはその明確な後ろ盾がきっとほしいのだと考えました。それがないと、日本ではやはりうまくいかないかもしれません。・・・などとちょっとネガティブ思考も生まれました。<br />
<br />
いずれにしても、このセミナーのおかげで少しずつCLILの広がりが見えてきて、Lyster氏のカナダから見た考え方もよく分かりました。アメリカの影響の強い日本では、このことは私にとって貴重な機会でした。</div>
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sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-21701415855272012132014-09-10T07:29:00.003+09:002014-09-10T07:29:40.596+09:008月 世界応用言語学会(AILA) ブリズベンAILAでの私の発表はCLILとは関係なかったのですが、CLILはけっこう目立ったかもしれません。発表タイトルでCLIL関連のものは下記のとおりです。CLILがヨーロッパからさらに広がりを見せていることがよく分かります。<br />
<br />
Content And Language Integrated Learning (CLIL) As A Catalyst For Research Cooperation In<br />
Europe And Beyond<br />
<br />
Relationships of Content and Language in CLIL<br />
<br />
Lexical transfer in young CLIL and traditional EFL learners: a preliminary comparison<br />
<br />
Extramural English, CLIL and the development of academic vocabulary in English among Swedish<br />
students<br />
<br />
Australian teachers’ perspectives on successes, challenges, and caveats of Content and Language<br />
Integrated Learning (CLIL)<br />
<br />
Gauging the CLIL effect: Results from a large-scale longitudinal study on German CLIL programmes<br />
<br />
Vocabulary proficiency and progress among CLIL and non-CLIL students: a longitudinal study<br />
<br />
TEMPUS, CLIL,DOTS, and beyond an adventure; Teaching content and language in an Israeli<br />
engineering college<br />
<br />
CLIL And Cognition: Taking It To The Next Level<br />
<br />
Foreign Language Education Focusing on Subject Content and Individuality With CLIL and MI Theory<br />
<br />
Writing progression, a comparison in a CLIL and a non-CLIL context<br />
<br />
Investigating cross-curricular collaboration between L2 and content subject teachers in content-based<br />
instruction programmes<br />
<br />
Content-based English language teaching for at risk EAL students<br />
<br />
Content and language integration in Swedish schools - the CLISS project<br />
<br />
TEMPUS, CLIL,DOTS, and beyond an adventure; Teaching content and language in an Israeli<br />
engineering college<br />
<br />
Discrepancies between beliefs and practices?: Swedish content teachers’ language use in bilingual<br />
education programmes<br />
<br />
Content and language integration evidenced in interaction add: A micro level analysis<br />
<br />
Fostering content and language integration with an online corpus of science and engineering lectures<br />
<br />
Beyond borders’ researching telecollaborative geography education in a content and language<br />
integrated learning setting<br />
<br />
Improvement in L2 EFL Writing as a result of Content and Language Integrated Learning<br />
<br />
私は、これらの発表のすべてに出たわけではありませんが、印象に残ったのは、研究面での模索です。この学会は、もちろん、応用言語学の学会ですから、その領域でのCLILの立ち位置を探しているような気がしました。やはり、CLILの根強い課題であるCBI, bilingualism, immersionなどとの差別化や、ヨーロッパからの広がりなど、理論的な面での脆弱性は、依然として、問われています。<br />
<br />
その中でも、multilingualismの中で特に話題となっている「translanguaging」という用語がこの学会でも目立ったような気がします。codeswitchingなどのネガティブな面ではなく、「言語が交差する」という状況を肯定的に捉える視点です。特に、CLILの授業では、このような言語が交差して使われる状況は自然なことであり、かつ、思考が活性化される面があります。その探求は新たな視点を与えています。<br />
<br />
もう1つ、この学会で印象に残った点は、オーストラリアでのCLILです。LOTEという観点から多言語教育を政策的に取っていたオーストラリアでCLILという用語が使われ、いくつかのプロジェクトが進行していることに驚きました。これはアジアにおけるCLILについての方向性を示す可能性があるのではないかと思います。<br />
<br />
大会が行われたブリズベンは日本人にとっても馴染みのある地域です。多言語多文化状況はヨーロッパとは違いますが、別な意味でのtranslanguagingはふつうです。日本はどうでしょうか?状況は違います。異なる観点でこの問題を考える意味は大きいという気がしました。<br />
<br />
学会の内容とは関係がありませんが、この学会にたくさんの日本の人が参加していました。別な意味で、この学会で、多くの日本の方と交流が持てて、貴重な機会でした。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-59854373578125566162014-09-09T15:20:00.000+09:002014-09-09T15:20:06.548+09:00EALTA学会での発表(Dynamic Assessment in CLIL classrooms)かなりご無沙汰してしまいました。すみません。<br />
ぼちぼちと追加しておきます。<br />
<br />
まず、<br />
<br />
5月末のEALTA学会での発表(Dynamic Assessment in CLIL classrooms)のことを書いておきます。<br />
<br />
EALTA (European Association for Language Testing and Assessment)はテスティングの学会です。CEFRの研究の関係で会員になっています。特にClassroom-based Language Assessmentに関心があり、参加しました。<br />
<br />
<a href="http://www.ealta.eu.org/resources.htm#Conferences">EALTA 2014</a>資料<br />
<br />
私は、そこでCLILの評価について提案してみました。あまりまとまった発表ではなかったので批判を受けるつもりで発表しました。<br />
<br />
CLILの評価測定という点に関しては、CLILを実践し始めるとだれでも考えだすことでしょう。つまり、科目内容と英語を統合して学び、教師はそれをどう評価したらよいのか、というような疑問は自然です。そこで、従来の評価ではない考え方が必要だと思いました。<br />
<br />
私は、ESPを研究実践してきたので分かりますが、ある分野に特化したESPの評価測定はむずかしい問題です。ESPは、「ある特定の(明確な)目的のための英語(教育)」ということで、英語という言語能力の評価をある分野に特化したかたちで評価します。CLILよりは明確ですが、それでもそう簡単にはいきません。<br />
<br />
でも、たぶん、それは従来の考えにとらわれるからだと思い、ふつうに英語だけで考えて評価し、あまり追求しませんでした。たとえば、私は医学生を教えているのですが、基本的に医学に特化した英語の評価はしていません。あくまで英語の評価です。医学という領域の内容に関しての評価は、教師としてあるいは評価者として追求するよりも、学習者の判断にまかせたほうがよいと考えるようになりました。理由は簡単で、私にはできないからです。<br />
<br />
考えてみると、CLILはESPよりもっと混沌としているので、さらにむずかしいかもしれません。ESPが「特定目的のための英語」を評価するのに対して、CLILは科目内容と言語を統合した評価をするということになるからです。CLILは、科目内容の評価を外国語を通してするわけですから、かなりむずかしいということは容易に想像できます。<br />
<br />
しかし、ヨーロッパのCLILの基本は科目ですから、実際は、科目内容の知識や技能の評価が主になっているはずです。言語はそれに不随するのです。多くの場合、言語力はCEFRの6レベルで判断する、あるいは言語テストで判断する、という程度でしょう。それでよいかどうかは別ですが、現実としてはそうです。<br />
<br />
私自身は、あまり評価のことを深く追求してきませんでしたので、それ以上は、ここではやめておきます。しかし、私は、少し違った観点で評価を考えるようになりました。つまり、CLILはいままでの評価測定という考えよりは、未来志向の評価測定が望ましいと思っています。成績の付け方は、いままでのとおり、学習目標があり、それがどの程度達成されたかで測ればよいのですが、CLILはそれだけではあまり学習者にとって意味がないと考えるのです。<br />
<br />
EALTAというヨーロッパの学会のClassroom-based Language Assessmentの集まりで、それに触れた発表をしてみました。標題にあるとおり、dynamic assessmentという考えをCLILに取り入れてみてはどうかと考えたのです。しかし、それほど大きな反響はなかったというのが正直な感想です。従来の評価があるときの一端を切り取った静的評価だとすれば、dynamic assessmentは動的評価です。教師と学習者、学習者と学習者など、双方向性があり、かつ、学習者と教材など、未来に向かう教育的評価アプローチです。<br />
<br />
私の趣旨は、assessementという考えをもう一度よく考えてみたほうがよいということです。テスティングの分野の考え方とは違い、大雑把ですが、assessするということは、評価を出すことではないし、現状の知識や技能のレベルを正確に把握して、学習者に伝えるということでもない、と考えるようになりました。つまり、dialogic mediation(対話のやりとりの中で学習者の学習の仲立ちをする)という考え方でよいのではないかと思い出したのです。この点は、私自身も確固とした理論があるわけではないので、ほんの思いつきです。<br />
<br />
具体的に言うと、「成績をつける」というよりも、「ここが弱いから、ここをもう少し勉強して、学習を考えてみたらどうか。そうすれば、ここまで行けるよ」的なassessmentでよいのではないかと考えています。従来の形成的評価、診断的評価とほぼ近いですが、それをdynamic assessmentとして利用する方法を考えました。その考えを発表では提案しました。<br />
<br />
その発表の際に、Tony Green先生が、learning-oriented assessmentという内容を発表していました。ほぼ同じようなコンセプトですが、私のdynamic assessmentの考えはもっとあいまいな発想なので、そのような指摘が当然ありました。ただ、参加してよかったのは、意見交換することで、少し具体化できそうだと思ったことです。<br />
<br />
これは、また別の機会に。<br />
<br />
この8月は、AILA、JACET Summer Seminar、Think CLIL 2014とたくさんのCLIL情報があります。時間を見て投稿します。ちょっとお待ちを。<br />
<br />
<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-21239770797520804742014-05-13T07:11:00.001+09:002014-05-13T07:11:55.068+09:00千葉大学で科学講座の実践先日、千葉大学の大井恭子先生と加藤徹也先生を中心に実践された千葉大学での中高生向けの科学講座(英語で学ぶ科学と実験)に関する論文を読みました。とても興味深い実践報告なので、ここで紹介したいと思います。<br />
<br />
著者の方にも許可をいただきましたので、論文は下記よりダウンロードしてください。<br />
<br />
<a href="https://drive.google.com/file/d/0ByKV_oX_Qlj3d2w5OUNlTlJaY2s/edit?usp=sharing">Reexamining the Program "Learning Science and Experiments through English for Junior and Senior High School Students" from a Perspective of CLIL (2014)</a><br />
<br />
<br />
ヨーロッパでも、また、日本でも、数学や理科を英語で教えるという授業はあちらこちらで行われるようになってきています。どちらかというと、「英語で教える」ということにとらわれ、形式的になり、「学び」という面がおろそかになる面も否めません。<br />
<br />
また、英語という言語面が重視され、語彙や表現を学ぶことに重きが置かれ、日本語で学ぶ内容の英語版という授業になってしまう可能性もあります。<br />
<br />
ヨーロッパでいくつか理科の授業を見ました。どれも基本は理科の授業です。理科の先生が英語で教えるという授業です。フィンランドやドイツはバイリンガルが基本です。生徒が分からなければ無理に英語だけを使うことはありません。また、生徒同士は必要に応じて英語や母語を使います。無理はしません。ポイントは、理科の学習だからです。<br />
<br />
しかし、理科の教師も英語を使うときに、語彙や表現で工夫をしています。文化的な面も考慮しながら英語を使っています。母語話者とは異なるアプローチです。<br />
<br />
オランダやスウェーデンやスペインでは違う状況でした。きっと各先生や生徒によってかなり多様なCLILがあると考えられます。その意味では、日本でも多様だと思います。『日本でのCLILの進展ー2013』で紹介されている事例もそうです。様々なCLILがあってしかるべきだと思います。<br />
<br />
というわけで、CLILの授業方法もかなり多様で効果性を測定するのはけっこうむずかしいのですが、千葉大学の実践は、実験的な試みの授業を質的に評価した内容となっていて、興味深いと思いました。<br />
<br />
A Science Studio Chiba Science Experiment Course<br />
<br />
千葉大学では上記の講座の名称で、「英語で行う早期科学教育プログラム開発」を行っているということです。中学生と高校生の受講者相手に理科の教員が英語で行うプログラムです。正課というわけではありませんが、理科と英語で協同して取り組むという、まさにCLIL的な展開がされています。<br />
<br />
そのプログラムで、授業実践をアンケートと観察とインタビューで検証している点が注目されます。アンケートやテストをして効果測定をして評価するのではなく、評価の観点に、<i>Uncovering CLIL (2008)</i>で紹介されているCore features of CLILを使っている点が特徴です。Core features of CLILは、実は私が関わった『CLILー新しい発想の授業』(2011)でも紹介しているもので、実践的なCLIL授業をする際に注意すべきことを示しているので、準備する場合も評価する場合も使えるCLIL授業のガイドラインと言ってもよいかもしれません。『CLILー新しい発想の授業』では手前味噌にもなりますが、かなり実践的なアイディアを掲載してあります。<br />
<br />
論文によれば、本実験授業はそれによるチェック項目にほぼ該当しているようです。CLILとしても成功した例と言えるでしょう。さらに、授業観察と参加生徒への事前と事後のアンケートとインタビューが報告されています。少人数のクラスで、理科と英語の教師がかなり準備して取り組んだ授業なので、環境的にも恵まれ、満足度は高くなることはある程度予測がつきますが、今後の日本でのCLILのあり方に一石を投じる内容ではないだろうかと思います。<br />
<br />
理科や数学のCLILは、どちらかと言えばやはり学習する内容が重視となります。学習者の興味も言語よりも内容に自然に向かいます。しかし、実験手順や扱う内容の語彙や表現も言語学習として重要な目標です。論文でも、内容の学習においては確かに効果があったが、言語面の学習は定かではなかったとあります。この点はたいへん興味深いと思いました。おそらく指導の中で、理科の教えている内容のディスコースコミュニティの理解の必要性を観察したのではないかと思います。現在、このようなCLIL授業の談話分析は盛んですので、今後言語的にCLIL授業の分析が進むことが期待されます。<br />
<br />
しかし、私が思うには、CLILでは、ひょっとすると、言語面の学習は見えにくくてよいのではないかと考えています。学習者は、言語にあまり注意を払わなくても、潜在的に暗黙に(implicit)言語を学んでいる可能性があります。そこがCLILのポイントだとも思います。もちろん、だからと言って、教師もそれでよいとはなりません。研究者としてはその探求を進めるべきですが、教師としては、直感があれば、それを優先すべきでしょう。<br />
<br />
英語の習熟度を測定するという言語的な面の評価は、言語を教える側とすれば、文法や語彙が理解できたかどうかという視点になる傾向がありますが、この言語アセスメントの方法は議論のあるところです。私は単にヨーロッパで利用されているCEFRの6レベルか、開発にかかわったCEFR-JやJapan Standardsを利用しています。<br />
<br />
CLILのアセスメントは実際まだ未開拓な部分が多いというのが現状です。どの程度まで理解できているかとういう従来の評価測定の考えよりは、ポートフォリオ的な評価が主流で、形成的に考えるほうが妥当だと思っています。しかし、それでも、CLILという授業活動の中で言語的な面の習熟をどう測るかはけっこうむずかしいし、もしそこに焦点を当て過ぎれば、CLILの良さが消えてしまう可能性もあります。さらには、内容の評価・測定も同様です。<br />
<br />
そのような観点から、この論文は実験的なCLIL授業の試みですが、授業評価という点でたいへん興味深いのでご紹介します。ますますこのような地道な実践的な研究が積み重なることを期待したいと思っています。<br />
<br />
取り急ぎご報告まで。<br />
<br />
<br />sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-20005638353941146822014-05-12T15:11:00.001+09:002014-05-12T15:11:25.988+09:00CLILの進展−2013(第1版)1年ちょっと前になりますが、上智大学で「CLIL懇談会」を行いました。そのときに参加した人で、「CLILの進展−2013(第1版)」をまとめました。正式には、CLIL JAPANとしてまとめてあります。<br />
<br />
CLIL SAITAMAからもダウンロードできるようにしてあります。ぜひ興味のある人は読んでください。<br />
<br />
CLILはますます盛んになっています。それとともに、課題も出てくるでしょう。考え方も様々になるでしょうし、懐疑的に見る人もいるでしょう。それがCLILの特徴でもあるので、議論があちらこちらで生まれるのはけっこうなことだと考えます。<br />
<br />
物事は考え方次第で、CLIL自体がそのような面を持っています。「学ぶ科目内容と言語が統合される学習」と名付けられたCLILは、ヨーロッパでも多様なのが現実で、教え方に形はないと言ってよいが、当然カリキュラムはしっかりとした内容を持っている必要があります。目標設定とその評価です。科目内容であれば、数学や理科であれば、その内容の理解であり、思考です。数学的な論理的思考ができるようになることが目標です。そこをないがしろにはできません。英語であれば、その学習で使用される英語の語彙や言い回しは、実践面で理解し使用できる必要があります。<br />
<br />
その点から言うと、日本のCLILの状況は英語教育の一部でしかないかもしれません。が、何もこれは、日本だけのことではありません。<br />
<br />
ということで、そのような議論の一歩として本冊子は重要です。『CLILの進展−2013(第1版)』をぜひ多くの人が参照していただきた、さらに実践と研究が進むことを望んでやみません。sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-67484577478881289622014-04-24T13:10:00.002+09:002014-04-24T13:10:41.040+09:00ドイツの「アートを英語で学ぶ」2月の終わりから3月にかけてドイツとオランダのCLILとIBの現状を見て来た。一つだけ、ここで報告しておこう。<br />
<br />
ドイツのオルデンブルク(Oldenburg)で参観したLearning English through the Arts(LETTA)というセミナーのことだ。<br />
<br />
<a href="http://englische-fachdidaktik.com/Gehring2/content/erasmus-ip-learning-english-through-arts">LETTA</a><br />
<br />
内容は、「アートという科目を通じて英語を学ぶ」ということを、養成課程で学ぶ学生が集まって考えるセミナーだ。ドイツ、ポーランド、リトアニア、トルコからの学生が60人ほど集まって英語でやり取りをしながら、それぞれの国の教育環境や状況を理解しながら、「どう教えるか」(didactics)を実践的に考える2週間のセミナーだ。<br />
<br />
背景には、アートの授業が英語で行われているという実態がヨーロッパであるということだ。つまり、アートのCLILだ。絵を描く、何かを作る、音楽や踊りをする、などなど、よく考えてみると、確かに、CLILの要素を多く含む活動が自然にできる。英語を使ったとしても、実体や行動として示すので、ことばが理解しやすい。<br />
<br />
集まった学生たちは、英語の教師になるという人とは限らないようだ。将来は様々であるが、このセミナーに関心を示して集まった。基本は小学生や中学生にアートをどう教えるかというコンセプトだが、ただ講義を聞くというよりも、ワークショップや発表を重視し、まさに、このセミナー自体がCLILとなっている。<br />
<br />
さらに、おもしろいことに、集まっている人全員が英語を母語とした人ではない点だ。バイリンガルやトライリンガルの人はいるかもしれないが、英語は母語ではない。しかし、焦点は、英語という言語ではない。あくまで、アートである。主催はオルデンブルク大学の先生たちであるが、エラスムスというEUの基金で運営されている。<br />
<br />
私は、最初の3日間だけ出席しただけであるが、参加者は、それぞれの国の人といっしょにCLILを考えるという文化交流を楽しんでいるようだった。もちろん、ドイツ以外の国の人はドイツを知るという意味で有意義だし、ドイツのオルデンブルクの学生は、トルコ、リトアニア、ポーランドなどの学生から刺激を受ける。単に、学生が集まり、英語のトレーニングや英語教育を学ぶよりは、このほうがおもしろいと感じた。<br />
<br />
日本でこのようなセミナーを、中国や韓国の学生や先生同士でやってはどうかとセミナー中に考えた。英語を教えることだけで集まるのではなく、やはりCLIL的な内容を研修するのである。しかし、スポンサーはいないからおそらく無理だろうと思った。ヨーロッパは懐が深い。<br />
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オルデンブルク大学のゲーリング教授が音頭をとってこのセミナーを主催している。かなりの労力だろう。他の大学の先生も引率として参加している。2週間はたいへんだ。しかし、学生にとっては貴重な催しである。CLILに期待するものが大きいのだろう。<br />
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ドイツのCLILは、教師は2科目を教えるという背景に支えられている。また、ドイツ語やドイツ文化を大事にするという姿勢もしっかりとしている。私は、このセミナーで、日本はこれに学ぶべきと考えた。つまり、バイリンガルだ。もちろん、ドイツ語は英語に近い言語であり文化的にも近い。それに比べると日本語は言語も文化も遠い。それはそれとして受け入れて、英語のCLILを日本語を大切にしながら学ぶという方向で考える。英語だけで教えるとか考えずに、CLILを考える。アートならば様々な活動が工夫できそうだ。<br />
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さて、FDセミナーであるが、私の話で使用したスライドは本ブログからダウンロードしていただきたい。大学でのCLILということで、昨年三重大学で話したことと重複する。私が強調したい点は、CLILの導入によってドラスティックに英語力が伸びるということは考えにくいということだ。しかし、CLILによって教師も学生も英語や言語に対する見方が大きく変わる可能性があると言いたい。CLILは教育(pedagogy)なのだ。名桜大学にはその素地がすでにあると思う。<br />
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<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEghH6yomtFVtpKwWN-rxs8oqmgS4mCt_tmssFPsiFeUEQ3mOnti3T0bI4bcYiIIAJqT7kmkzWUzD0p8wOHwY2qDfA74l4GqAfWgkEieSZFWlvvN9i6cTV1DdP6q2dAkutNEHd4etR6V3_4/s1600/01.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEghH6yomtFVtpKwWN-rxs8oqmgS4mCt_tmssFPsiFeUEQ3mOnti3T0bI4bcYiIIAJqT7kmkzWUzD0p8wOHwY2qDfA74l4GqAfWgkEieSZFWlvvN9i6cTV1DdP6q2dAkutNEHd4etR6V3_4/s1600/01.jpg" /></a></div>
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私に依頼してくれた先生は公衆衛生の小川先生だ。小川先生は英語の必要性を肌で感じ、学生にもそれを伝えたいと強く考えているようだ。『CLIL Health Sciences』の教科書を見て、CLILに何かあると考えたのだろう。期待に応えられたかどうかは定かではないが、ぜひ小川先生によるCLIL、名桜大学のCLILの発展を祈念したい。<br />
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名桜大学のセミナーの主催者は渡慶次先生だ。渡慶次先生は中学の教師をされていたので、教育のことがよく分かっている。研究としてのCLILではなく実践としてのCLILを展開してくれるとありがたい。「英語で英語を学ぶ」のではなく、「英語も学び、将来必要となる知識や技能を英語で学ぶ」というCLILを実践し、CLILの名桜大学としてはどうかと思う。<br />
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そこで、バイリンガル教育や内容重視指導(CBI)とCLILのことを少し整理したい。日本でCLILを実施する場合は、やはりバイリンガル教育になるだろう。しかし、これまでのバイリンガル教育とは異なるコンセプトで実施する必要がある。また、単に扱う題材内容やトピックに焦点を当てた指導ともやはり一線を引くべきだろう。<br />
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注目するのは、学習者の思考(cognition)である。バイリンガル教育や内容重視指導(CBI)という言語教育の視点を脇に置いて、学習者は何を考えているのかに焦点を当てる。つまり、英語を活用することの意味、英語で学ぶことの意味、英語が上達することの意味を、学習者自身が考える機会を作る。授業で英語を話す、プレゼンテーションができる、ディベートができる、などの表面的なプロダクトだけを見るのではなく、プロセスを教師は考慮する。そのような学習者の思考の活性化を促す工夫をする。<br />
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バイリンガル教育や内容重視指導(CBI)も、教材や言語活動に焦点を当てがちであり、ともすると教師主導になる。バイリンガルであれば、母語と目標言語の使用の割合を気にしたりする。CBIであっても、内容と関連して語彙や文法などの指導を考えてしまう。そのような展開を変える意味でも「思考」に焦点を当てる。<br />
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次に、「コミュニケーション」である。コミュニケーションは英語でできれば英語ですればよいが、学習者によってはそれが負担となる場合もある。その場合、言語は別にして、コミュニケーションを優先する。意味のやりとりが重要だからだ。混乱するかもしれないが、このような状況から次第に目標言語である英語に移行することを教師がアレンジする。<br />
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さらに、「内容」はもちろんであるが、用語を覚えたり、知識を詰め込むことに重きを置くと受動的な展開となり、学習者にとっては「言語」を使うことには結びつかない可能性が出てくる。ここで大切なのが「タスク」ということである。もっと簡単に言えば、学習者がどのような活動をするかを教師がどう演出するかである。<br />
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私はこの活動については学習者の特性にある程度ゆだねることが大切だと考えている。つまり、あまり型にはまった活動を提示にしないほうがよいと思っている。何が起こるかわからないということが大切で、学習者自身がいろいろと考えることが「文化」ということにつながると思う。<br />
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さて、FDセミナーの後、写真のように名桜大学の先生方と会食した。こちらはとても有意義で、いろいろと教わりました。感謝です。また機会があればぜひお邪魔したいと思いました。名桜大学のCLILに期待します。<br />
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<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjlCxWkZWpHp0w7nloaOB46xB8zeF3BwYjez29wx0j7COpD3vtCc8aGVwbe-H1nPtuTl0c-XHPBZ0PygzWlHE0Znr5c3zP1zevmp9FxQyQnEZiTEkb0ftNNEmDSd-I5ksE9Ki-Yo33O-Xg/s1600/Photo2.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjlCxWkZWpHp0w7nloaOB46xB8zeF3BwYjez29wx0j7COpD3vtCc8aGVwbe-H1nPtuTl0c-XHPBZ0PygzWlHE0Znr5c3zP1zevmp9FxQyQnEZiTEkb0ftNNEmDSd-I5ksE9Ki-Yo33O-Xg/s1600/Photo2.jpg" height="240" width="320" /></a></div>
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翌々日からドイツに調査で出かける用事があったので、沖縄を堪能したかったが、翌日早々に引き上げたが、CLILを広めるためならばどこへでも行きたいと思っている。教師生活もあまり残されていないので、これがさいごの仕事の一つと決めている。sasahttp://www.blogger.com/profile/11427430808034321735noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-6072999882234254631.post-60611302869224446622014-02-15T14:27:00.000+09:002014-02-15T14:27:22.017+09:00CEFRとCLILについて最近思うこと埼玉のあたりでは先週に続いてまたまた大雪です。<br />
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2月10日(月)に都立の翔陽高校というところの研究発表会に招かれて行ってきました。先週の大雪の後で準備などがたいへんだったようですが、指導主事の先生をはじめ、たいへんよいチームワークで研究された様子が理解できました。<br />
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主題は、「生徒が思考力・判断力・表現力等を育むためのタスク活動の評価の在り方」という設定されたテーマですが、単に型通りの研究ではなく実のある内容で、関係する生徒にとってはありがたいことだったと思います。<br />
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主たる課題は、CAN DOリストを授業でどのように効果的に利用するかについての工夫でした。CEFR-Jを利用し、タスク活動をどのように展開するかというものです。この流れは、CEFRのもとであるCLTの実践からすれば当然のことですが、日本の英語授業環境ではなかなかむずかしいところで、みなさん同様の悩みを抱えていると思います。<br />
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当日は、研究授業がありました。先生も生徒も大雪の影響で思い通りの進度ではなかったので、たいへんでしたが、生徒は熱心に課題に取り組んでいました。いい授業を見せてもらいました。<br />
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そこで考えたことをちょっとここでメモさせてもらいます。(いつものことですが、文章は推敲をしていませんので、誤字脱字、分かりにくいところ、誤解などがあると思いますが、ご容赦ください)<br />
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私は、10年以上CEFRを研究してきました。また、ほぼ同様にCLILについても調査してきました。CEFRとCLILは互いに直接関係していませんが、政策と現場でよくつながりを持っている実践だと考えています。その意味から、タスク活動はCLILがよいと思っています。<br />
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CLILは定義があいまいで、何でも含みます。そこが特徴です。つまり、タスク活動にCLIL的な考え方がおおいに効果があります。少し乱暴な言い方をすると、日本でよく行われている文法訳読式授業はCLIL的に展開できます。日本の英語授業で「英語で授業をすれば英語力が向上する」といのはあまりにも短絡的で、決して得策ではなく、逆に、CLILの理念を取り入れて、従来からの文法訳読的な授業形態をCLIL的に変えていくほうがうまく行くのではないかと思います。<br />
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というのは、授業の目標、授業の人数、学校環境、社会環境、教師の職能と特性などを考えると、日本語と英語のバイリンガルで、内容とことばの両方に焦点を当てた学習を展開することが、学習者にとっても教師にとっても「心地がよい」し、ニーズに合っています。タスク活動を欧米的な考え方だけで構築することは、いままでのCLTの失敗を繰り返すだけになるかもしれません。<br />
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そんなことを考えました。<br />
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高校の喫緊の課題は、やはり、大学進学率や有名校への進学であり、学力向上や部活動実績などで一人ひとりの進路実現であり、将来につながることです。英語のニーズは、基本的に受験に必要な力の育成でしょう。英語がただ話せるだけでは、先がありません。英語の先にある知識内容が重要になります。<br />
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CAN DOは、「〜ができる」ですが、「現在完了形を使って〜ができる」ではなく、「歴史や地理を理解するために、どのくらい以前に、どこで、だれが、何をして、それが今の時代にどう影響しているのかについて〜ができる」というように、内容や行動に関係するほうが分かりやすいでしょう。それは英語教師からすると、言語的に何をどう教えてよいか複雑になり、すっきりしないかもしれません。しかし、現実はそうです。<br />
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では、どうするかということになります。そのヒントがCLILにあると思います。<br />
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CEFRに関しては、私自身も二つの日本文脈化のプロジェクトにかかわりましたが、現時点ではあまり細かくレベルを分けるのは得策ではないと思っています。6レベルのような大雑把な分け方がベストのようです。細かいレベルの設定やそのレベルを測定するということは、研究者としては興味深いことですが、学習者としてはそれほど大切なことではありません。学習者としては、「英語を使って、大学で経済の勉強ができる」「英語を使って、レストランで働ける」などという具体的な尺度のほうが大切です。<br />
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その点から、CEFRとCLILはつながります。<br />
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